前へ目次 次へ 28/224 夫婦の絆 ある夜、美咲はベッドの中で言った。 「ねえ、大和さん。 もし私がいなくなったら……」 「そんな話をするな」 大和はすぐに遮った。 声が震えていた。 美咲は微笑んだ。 「ごめん。でもね…… あなたには幸せでいてほしいの。 私がいなくても」 大和は美咲の手を握りしめた。 「お前がいるから幸せなんだ。 いなくなるなんて、考えたくない」 美咲はその言葉に、静かに涙を流した。 「……ありがとう」 その涙は、 恐怖と、愛情と、諦めと、希望が混ざった 複雑な色をしていた。