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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第74章

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灯りの残り香

新幹線のホームに立つと、

まだ胸の奥に東京の居酒屋「(あかり)」の空気が残っていた。


あの店の匂い。

あの照明の柔らかさ。

あの空気の温度。


過去じゃない。

未来のために東京へ来たんだと、ようやく思えた。


コラボが本格的に動き出したら、

東京と北海道を行き来する日が増えるかもしれない。


そう想像しただけで、

胸の奥がじんわりと温かくなる。


新幹線の窓に映った自分の顔は、

久しぶりに“軽く”見えた。

若返ったわけじゃない。

ただ、肩の力が抜けていた。


座席に腰を下ろし、なんとなくスマホを開く。


リールの数字が目に入る。


「……あれ、最近動かないな」


深夜にひっそり伸びていたあの気配が、

今日はどこにもない。


でも、追わない。


「まあ、そんなもんか」


数字に囚われるほど若くない。

ただ、胸の奥に小さな空白だけが残った。


それでも、前に進めている。

そのことが、少しだけ誇らしかった。

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