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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第8章

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ふとした瞬間に蘇る影

俊介と歩く帰り道。

ふと、街灯の下で見た大和の横顔が蘇る。


俊介が手を握ってくれる。

その温もりの奥に、

別の温もりを思い出してしまう。


俊介が笑う。

その笑顔の奥に、

大和の静かな微笑みが重なってしまう。


(こんなのだめだよ……)


葵は自分を叱るように心の中でつぶやいた。


(あの人は、奥さんを支えてる。

私は、私の人生をちゃんと生きなきゃいけない)


そう思いながらも、 胸の奥の

“空白”

をどうしても消すことができなかった。

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