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わずかな光
その頃、東京。
俊介が寝静まった寝室で、
葵はそっとスマホを手に取った。
通知がいくつか溜まっている。
その中に——
「高田大和さんがリールを投稿しました」
心臓が跳ねた。
(……見たい)
でも、指が動かない。
(見たら……戻れなくなる)
怖さと恋しさが胸の中でせめぎ合う。
画面を閉じることもできず、
ただじっと見つめていた。
そのとき、DMの通知が光った。
結衣:
『葵さん、東京戻ってから大丈夫ですか?
なんか元気なかった気がして…』
葵は少し迷ってから、
短く返信した。
『大丈夫です。ちょっと疲れてるだけで』




