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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第64章

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日常が割れていく

昼過ぎ。

ひとりになったリビングで、

葵はスマホを手に取った。


結衣の名前をタップしようとする。


——指が震えて止まる。


「……見られたら、どうしよう」


その思考が、

葵の胸を冷たく締めつけた。


俊介は今、家にいない。

なのに、

葵は“監視されている気配”から逃れられない。


自分がこんなふうに怯えていることに気づき、

涙がぽたりと落ちた。


結衣の声が聞きたい。

北海道の空気に触れたい。

助けてほしい。


でも——言えない。


俊介に救われた過去が、

葵を縛っている。


「……私が我慢すればいい」


その言葉を呟いた瞬間、

胸の奥で、

何かが小さくひび割れた。


葵はまだ気づいていない。


それは、

“助けを求める最初のサイン”だった。

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