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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第62章

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熱燗が沁みる夜

カウンター越しに和田と向かい合い、

湯気の立つ熱燗を口に運ぶ。


「お前がいた頃と、何も変わらないよな、この店は」


和田が笑う。

その言葉に、大和の胸の奥で小さな波紋が広がった。


変わらない店。

変わってしまった自分。

そして、変わり続けた時間。


湯気の向こうに、

19歳の葵の笑顔がふっと浮かぶ。


真面目で、よく笑って、

仕事を覚えるのが早くて、

ストーカーの件で怯えていた夜は、

震える肩をそっと支えた。


あの頃、大和は30歳。

葵は19歳。


11歳の差は、

“恋”なんて言葉を許さない距離だった。


美咲の闘病も重なっていた。

守るべきものがあった。

だから、大和は自分の気持ちに蓋をした。


――そのはずだった。


胸の奥が、静かに、でも確かに揺れていた。

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