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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第58章

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東京の雪

東京の冬は、北海道の冬と違う気がする。

胸の奥まで冷える。

大和はゆっくりと歩き、

美咲の眠る墓地へ向かった。


今日が命日だ。

毎年この日だけは、必ず東京に来る。

どれだけ時間が経っても、この習慣だけは変わらない。


花を供え、手を合わせる。

冷たい石に触れた瞬間、

胸の奥に積もった15年分の静けさが揺れた。


「……今年も来たよ」


声に出すと、雪がひとつ肩に落ちた。


帰るだけのつもりだった。

東京に知り合いはもうほとんどいない。

会う予定もない。


ただ、ポケットのスマホが、

あの“消えたいいね”の感触をまだ残していた。


——及川さん、だったのか。

——いや、違うのかもしれない。


分からないまま、

胸の奥だけが静かにざわついていた。


そのざわつきに押されるように、

大和の足は別の方向へ向かっていった。

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