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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第54章

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詰まる距離①

結衣は、葵からの

「お気遣いありがとうございます」

という丁寧な返信を見て、

胸の奥がふわっと温かくなった。


(もっと話したい……でも押しすぎたらダメ)


店の前で見た葵の横顔が思い出される。

寒さで頬を赤くして、

どこか迷っているような、

泣き出しそうな、そんな表情。


あのとき声をかけられなかったことが、

ずっと胸に残っていた。


だからこそ、

今こうして繋がれたことが嬉しくてたまらない。

でも、距離を詰めすぎたらきっと逃げられてしまう。

その怖さが、胸の奥で静かに疼く。


(自然に……自然に話せばいいんだよね)


結衣は深呼吸して、

スマホを両手で包み込むように持ち直した。

慎重に、でも気持ちを込めて文字を打つ。



「社員旅行ですよね?

どこから来られたんですか?」



送信ボタンを押したあと、

胸が少しだけ高鳴る。


(これくらいなら、重くないよね)


静かな休憩室で、

結衣はそっと画面を見つめ続けた。


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