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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第52章

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葵と結衣③

結衣からの返信はすぐに届いた。


(……早い)


画面を見つめながら、

葵は胸の奥がまたざわつくのを感じた。



「また北海道に来られることがあれば、ぜひ寄ってくださいね」



(……どう返せばいいんだろう)


「行きます」と言うのは違う。

でも、冷たくするのも嫌だ。


葵は何度も文章を打っては消し、

ようやく短い言葉を送った。



「はい……また機会があれば」



送信したあと、

胸の奥がじんわり熱くなる。


(……なんでこんなに緊張するんだろう)


雪の降る夜。

ふたりのDMは、

まだぎこちないけれど、

確かに少しずつ近づいていた。

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