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新たな繋がり①
承認ボタンの前で止まる指。
フォローリクエストの画面を開いたまま、
葵はずっと動けなかった。
(……承認したら、どうなるんだろう)
怖い。
でも、知りたい。
この人が誰なのか。
どうして自分をフォローしようとしたのか。
昨日のお店の人だよね?
私のアカウントをどうやって見つけたんだろう。
(……でも、逃げても意味ないよね)
葵は深く息を吸った。
指が“承認”のボタンの上にそっと触れる。
一瞬、ためらう。
でも——
タップ。
画面に表示される文字が
「承認」から「フォロー」に変わった。
(…承認……しちゃった)
心臓が跳ねた。
私もこの人の投稿を見てみたい。
でも……いいのかな?
よくわからない人なのに。
そんな思いから
“フォロー”のボタンの上で指が固まったはずだった。
(あ………)
押されてしまった“フォロー”。
タップ音が静かに響いた気がした。
(……もう戻れない)
胸の奥で、小さな灯りがふっと揺れた。




