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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第46章

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社員旅行

「じゃあ、行ってきます」


玄関でそう言ったとき、俊介はいつもより少し長く葵を見つめていた。

優しいはずのその視線が、今の葵には重かった。



(……行ってきてよかったのかな)



そんな不安を抱えたまま、空港へ向かうバスに乗り込む。

同僚たちの明るい声が車内に弾んでいる。

その賑やかさが、今日はなぜか救いだった。



飛行機が離陸し、雲を抜けた瞬間、

葵はふっと息を吐いた。



(あ……呼吸ができる)



北海道に近づくにつれ、胸の奥の重さが少しずつ溶けていく。

俊介の視線も、期待も、未来の話もない。

ただ、自分の呼吸だけが胸の中に戻ってくる。



雪の空港に降り立った瞬間、

冷たい空気が頬を刺した。



(……気持ちいい)



驚くほど、心が軽かった。

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