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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第44章

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渇愛

翌朝。

葵は少しだけ目を腫らしていた。



「大丈夫?」

「……うん」



その“うん”が嘘だと分かる。

でも、追い詰めたくなかった。

追い詰めたくないのに——



(俺の方を見てほしい)



その欲が、

喉の奥で熱を持って膨らんでいく。



「葵……

 俺たち、家族になりたいんだ」



葵の表情が一瞬だけ曇った。

その曇りが、俊介の胸を刺す。



(なんでそんな顔するんだよ……

 俺じゃ、足りないのか)



葵の沈みを止めたい。

でも、

葵の心がどこか別の場所にある気がして、

怖くてたまらない。



(俺だけを見てくれよ……

 お願いだから)



その願いは、

愛というより“渇き”に近かった。



葵の沈みを救いたい。

でもそれ以上に、

葵を失う未来が怖すぎた。



俊介は気づいていた。

自分が今、

愛ではなく“渇愛”に飲まれ始めていることに。

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