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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第43章

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一瞬の灯り

「この前の“いいね”……

 本当にその子だったんですか?」



結衣の問いに、

大和は苦笑した。



「分からない。

 でも……名前は見えた。

 すぐ消えたけど」



その一瞬の光景が、

胸に焼きついて離れない。



「気のせいかもしれないし、

 ただの偶然かもしれない。

 でも……」



大和はスマホを見つめた。



「その瞬間だけ、

 胸が軽くなったんだ」



結衣は優しく微笑んだ。



「灯りみたいですね。

 一瞬でも、

 暗い場所を照らしてくれる灯り」



その言葉に、

大和の胸が静かに揺れた。



(灯り……か)



葵の名前を胸の奥でそっと呼んだ。

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