149/278
胸の奥の微光
「特別……なのかな」
大和は天井の灯りを見上げた。
「守りたいと思った。
強いのに、どこか壊れそうで。
放っておけなかった」
葵の震える声。
必死に笑おうとする顔。
あの夜の冷たい風。
全部、まだ胸に残っている。
「でも……
美咲がいたから、
その気持ちに気づかないふりをした」
結衣は静かに頷く。
「気づかないふりをしても、
消えるわけじゃないですよ」
その言葉が、
胸の奥の小さな灯りに触れた。
(忘れたわけじゃない。
でも……消えなかったんだ)
大和は自分の心の形を
初めて認めた気がした。




