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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第42章

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結衣の言葉

結衣はしばらく黙っていた。

そして、ゆっくり口を開いた。



「大和さん」



「うん」



「その人……

 大和さんの人生にとって、

 “忘れちゃいけない人”なんですね」



大和は息を呑んだ。



「忘れられないんじゃなくて、

 忘れちゃいけない人。

 そういう人って……

 人生に一人だけですよ」



その言葉が、

胸の奥に深く落ちていった。



結衣は続ける。



「大和さんが誰を想ってても、

 私は……大和さんの味方です」



その優しさに、

大和は言葉を失った。



(忘れちゃいけない人……

 俺にとっての“及川さん”は……)



胸の奥が静かに揺れ続けていた。

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