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今の想い
「美咲のことは……
今でも好きだよ」
大和は静かに言った。
「忘れたわけじゃない。
代わりを探してるわけでもない」
結衣は優しく微笑む。
「分かってます」
「でも……
あの子のことを思い出すと、
なんか……胸が軽くなるんだ」
その言葉は、
大和自身が一番驚いていた。
「どうにかなるとかじゃない。
そんなつもりもない。
ただ……」
ただ、声が聞きたい。
ただ、元気でいてほしい。
ただ、あの頃の続きが少しだけ胸に残っている。
それだけなのに、
それだけが苦しい。




