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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第39章

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乖離

俊介は、葵が寝静まったあと、

暗いリビングでひとり座っていた。



(結婚したのに……どうしてだろう)



葵は優しい。

家事もしてくれるし、笑ってくれる。

でも、その笑顔の奥に“自分じゃない何か”がある気がしてならない。



(俺だけを見てくれればいいのに)



そう思うほど、胸の奥がざわつく。



葵がふと遠くを見るような目をすると、

俊介の心臓はきゅっと縮む。



(結婚しても……足りないのか)



その考えが頭から離れなかった。



葵の心は、どこか別の場所にある。

それが怖くて、たまらなかった。

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