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呼吸のしかた
朝。
目が覚めた瞬間から、胸の奥が重かった。
俊介は優しい。
優しいのに、どこか怯えたように葵を見つめる。
「今日、スマホ触る時間減らそうね」
「俺がいるときは、俺に集中してほしいから」
声は柔らかい。
でも、その言葉が胸に刺さる。
(私が悪いんだよね……)
そう思うほど、息がしづらくなる。
スマホを触るだけで、俊介の視線が刺さる。
だから触れない。
触れないほど、逆に気になってしまう。
(……店長、今日も投稿してるのかな)
その考えが浮かんだ瞬間、
罪悪感が胸を締めつけた。




