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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第32章

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癒しの灯

大和のアカウントを開いた瞬間、

胸がきゅっと痛んだ。



最新のリール。

笑っている。

あの頃と変わらない、

少し照れたような、優しい笑顔。



(……あぁ)



息が漏れた。



見てはいけない。

分かっているのに、

目が離れなかった。



画面の中の大和は、

誰かと話している。

楽しそうに、自然に笑っている。



その笑顔を見て、

胸の奥がじんわり温かくなる。

同時に、深く沈んでいく。



(私……何してるんだろう)



シャワーの音が止まった。



心臓が跳ね、

慌てて画面を閉じる。

スマホを裏返し、

布団の下に滑り込ませた。



俊介が部屋に戻ってくる。



「葵、何してたの?」



その声は優しいのに、

どこか探るようで、

どこか怯えていた。



葵は笑ってごまかした。

でも胸の奥では、

“触れてはいけない光”に触れてしまった罪悪感が

静かに広がっていった。

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