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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第30章

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束縛

昼過ぎ、葵のスマホが震えた。

俊介からのメッセージだった。


『今どこ? 無事?』


心配してくれているのは分かる。

でも、胸が少しだけ重くなる。


(こんなに頻繁に連絡してくる人じゃなかったのに)


返信すると、すぐに既読がついた。

そしてまたすぐに返事が来る。


『写真送って。安心したいだけだから』


優しい言葉。

でも、その裏にある“確かめたい”という強い欲求が透けて見える。


俊介は自分の行動を“優しさ”だと思っている。

葵を守るためだと信じている。


だからこそ、

その優しさはどこまでも深く、どこまでも重い。

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