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9 俺はクラゲ好きらしい

「二回目でも楽しい?」

「はい。むしろ、一回目とは違う発見があります」

瑞穂の足取りは軽い。俺は瑞穂についていかないと迷子になりそうだ。

「…あと、住菱くんがいるので」

瑞穂は立ち止まって俺の手を握った。

「随分と俺の評価がいいようで」

「好きな人だから当たり前です」

ゆっくりと歩き出した。

「クラゲもいいな」

 たくさんのクラゲがいる水槽を見ていたら洗脳されてきた。

「クラゲ好きになりましたか!」

瑞穂は俺の顔を見た。

「どこ見てもクラゲで若干洗脳されてる」

俺は苦笑いした。

「でも、クラゲも可愛いじゃないですか」

瑞穂は水槽を見つめた。

「まあ、そうだけど…」

「では、住菱くんの好きな魚決まりましたね」

笑顔で言う瑞穂。

(クラゲは魚じゃないけど)

そこは気にしないようにしておいた。


 ひと通り見てカフェに来た。

瑞穂は美味しそうにドリンクを飲む。

「それ、いいな」

俺はドリンクを指差した。

「美味しいですよ」

そう言ってまた飲む。

「…」

思い通りにはいかないみたいだ。

「瑞穂が冷たい」

「!?」

瑞穂は目を丸くしてドリンクを飲むのをやめた。

「それが欲しい」

「い、いいですよ」

カップを差し出す手が離れる前にストローに口を付けた。

 顔を赤くする瑞穂にニッと笑った。

「美味しいね」

「…慌てなくてもあげるのに」

瑞穂は目を逸らした。

「こうしたら瑞穂が飲ませてくれてるみたいでしょ」

「っ!」

瑞穂は目を見開いたした。

「それって、あーんみたいなものですか?」

「?…たぶん?」

「住菱くんに先を越されました…」

「何のこと?」

俺は首を傾げた。

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