表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/549

2 尊い優しさ

「嘘だろ!!」

 夕食を食べて戻ってきたらスマホに不在着信の通知が出ていた。

(タイミングが悪いだろ…)

とにかく、急いで掛けてみた。

『三井さん?』

「瑞穂、出られなくて悪かった」

今度こそ繋がった。

『いえ。私も出られなくて申し訳ありませんでした』

「いいんだ。それよりさ、聞いてもらっていい?」

『何でしょうか?』

話そうと思うと少し緊張する。

「俺、課題がもう終わりそうなんだ。今日頑張って進めたんだ」

『もう終わっちゃうのですか!?早いですね!』

純粋に驚いてくれるあたり優しい。

「それで、褒めてほしいなと思って掛けてみた…」

自分で言っていて恥ずかしい。わざわざ電話してまで褒めろって欲深いと思う。

『夏休み始まったばかりなのにすごいです。頑張りましたね、三井さん!』

俺は心臓を押さえて悶えた。この純粋に褒めてくれる心優しい可愛い人が実在する尊さよ。この言葉を目の前で言ってもらいたかった。

「ありがとう…俺は死ぬ」

『ま、待ってくださいよ!どうしてそうなるのですか!?』

冗談も心配してくれるなんて本当に死んでしまうじゃないか。

「俺、今日ずっと一人でさ。一ヶ月以上瑞穂に会えないのは耐えられないよ」

『私も三井さんに会いたいです…』

「今からでも会いに行くのに」

俺は苦笑いした。

『今私の部屋に来たらうさぎがいますよ』

「うさぎ?」

俺は顔をしかめた。

『いつもは外にいるのですけど、今日は私も心細かったので部屋に連れて来ました』

「うさぎか…」

(うさぎ…バニーガール…)

すぐこんな発想になるのは正常な男子高校生の証だと言い訳しよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ