1 雨の中やってきた彼女
「瑞穂ちゃんが来てるんだけど!?」
ノックも無しに飛び込んでくる飛鳥。
「はいはい。何の用ですか」
ため息交じりに聞いた。
「瑞穂ちゃんが来てるんだって!!」
「ちょ、は!?」
飛鳥に腕を掴まれ、部屋から引きずり出された。
「瑞穂…?」
玄関には間違いなく瑞穂の姿がある。
「瑞穂、なんでここに」
「泊めていただけませんか…?」
「え!?」
顔を赤らめながら言う瑞穂。
「雨が強くて…」
「…ああーなるほどね」
窓を見てみればどしゃぶりの雨だった。
「この雨、夜まで続くみたいだし家まで来てくれたからいっそのこと泊めてあげようと思ったんだよね」
隣にいた飛鳥が答える。
「それはいいけど…」
なぜここが俺の家だとわかったのか謎だった。
「ほら、瑞穂ちゃん濡れちゃってるし早く上がりな」
「お、お邪魔します…!」
初めて彼女が家に上がった。
「空いてる部屋あるし、そこでいいか?」
「えーそれでいいの?」
飛鳥がにやりと笑いながらこちらを見る。
「住菱の部屋、無駄に広いんだし彼女なんだからいっしょに居ればいいじゃん」
「は!?」
俺は目を丸くした。
「じゃあ、瑞穂ちゃんは私の部屋に居てもらう?」
「それはさせなくない。けど、瑞穂はどうなんだ?」
飛鳥の部屋に入れたら何をされるかわからないので絶対にダメだ。
「三井さんがいいのならいっしょのほうがいいなって思うのですけど…」
顔を赤くして照れたように言う。
「本当にいいのか…?」
俺は眉をひそめた。
「もちろんです!それに、三井さんといっしょに寝たいです!」
笑顔で言う瑞穂。その言葉に飛鳥は目を丸くした。
「瑞穂ちゃん、以外と積極的…?」
「あーわかった。わかった。俺の部屋でいいよ」
「ありがとうございます!」
なんとなく、いや、確実に変なことを挟まれそうだったので飛鳥の口を塞いで話を進めた。




