7 一番大切に思いたい
放課後、俺は瑞穂をカフェに誘った。
「瑞穂に謝りたいことがある」
「謝る…?」
瑞穂は首を傾げた。
「昨日、硝樺に会ったんだ。知ってるか?」
「知らないです」
瑞穂は首を振った。
「硝樺に言われたんだ。瑞穂がいるのに俺は…子供が好きだなんて最低だって」
「それって…ライちゃんのことですか?」
俺は頷いた。
「俺も間違っていると思うんだ。ほかのことに目移りしててごめん。瑞穂のことだけを見れていなかった」
俺は頭を下げた。
「…三井さんが私のことを好きでいてくれるのなら、好きなことは続けてもらっていいのに」
瑞穂はそう呟いた。
「硝樺さんですよね。そう言われたの」
瑞穂は困った顔で言った。
「ああ。そうだ」
「硝樺さん、私のことを大切に思ってくれているのは嬉しいのですが、ちょっと行き過ぎているところもありますよね。だから、心配しなくて大丈夫です」
瑞穂は苦笑いした。
「そうだけどさ、俺も言われて気づいた。俺は瑞穂を一番大切に思いたい」
しっかりと目を見て言った。一生を共にする相手なのだから一番愛していたい。この思いが瑞穂に伝わるように。
「私も、三井さんが一番大切です…」
瑞穂は顔を赤くした。
「大好きです。三井さん」
顔に手を当てて赤くなったことを隠すようにする瑞穂。その姿が愛らしくて笑みがこぼれてしまった。
「は、恥ずかしいですよこんなところで…」
瑞穂は顔を赤くしたまま周りをきょろきょろと見た。
「帰ろうか」
「はい…」
俺達は立ち上がった。




