8 三人でお風呂…!?
「あれ、今日、お父さんとお母さんは?」
「居るよ。食事は一緒にしないだけ」
「え、そうなんだ」
弥生は驚いた顔をした。
(やっぱ両親と食事をしないのは変なことなんだな…)
俺は少し俯いた。
「父さんも母さんも忙しいんだ。だから気にしないで」
飛鳥は苦笑いしながら言った。
「はい」
弥生は頷いた。
「ね、三人ともお風呂はどうするの?まさか、三人で入るの?」
「は!?」
思わず飛鳥のほうを向いた。
「あれ?違った?」
「三人って何言ってるんだよ!?」
にやにや笑う飛鳥に勢いよく言った。
「さ、三人…?」
瑞穂は気にした素振りを見せないが、弥生は顔を赤くしている。
「弥生が嫌だろ!」
「ごめん、ごめ〜ん。さすがに冗談だって。でも、住菱は瑞穂ちゃんと入るんでしょ?」
「瑞穂ちゃん!?」
弥生は目を見開きながら瑞穂を見た。
「え、住菱くんはどうする?」
「いや、瑞穂が決めてくれていいんだぞ…?」
「私は住菱くんとでもいいけど?」
きょとんとする瑞穂に苦笑いした。
「瑞穂ちゃん、三井さんとお風呂入るような関係なんだね…」
「うん」
当たり前かのように頷く瑞穂に弥生は驚いた顔をした。
「じゃあ、真菜ちゃんはあたしと入る?」
「えっ!?」
今度は飛鳥を見て驚いた顔をした。
「それとも、一人で大丈夫?」
「だ、大丈夫です!一人で入りますよ」
弥生は顔を赤くしながら答えた。
「飛鳥、弥生をからかい過ぎだ」
「え〜?あたしは真菜ちゃんと入ってもいいと本気で思ってたんだけどな〜」
「友達の姉と風呂に入りたいなんて思うか?」
俺はため息をついた。