3 なんだコイツ
「このお部屋も久しぶりですわ」
硝樺が瑞穂の部屋を見渡す。
「瑞穂さん。私、お泊りしたいですわ」
「!?」
さっきキスしていたのを見たせいでよからぬ想像をしてしまう。
(ダメだ。今日は考えるな…!)
必死に自分を制御する。
「いいですね!明日もお休みですし」
(決まってるしー!!)
もう俺の入る隙間は一ミリもなさそうだ。
「あ、でも三井さん…」
瑞穂が俺を見て悲しげな顔をする。
「あ…俺のことは気にせずに…」
瑞穂の優しさが俺の心を痛ませる。
「瑞穂さん、嫌なことされていませんか?」
硝樺が俺を見て憐れみの目を向ける。
(なんだコイツ)
「言ってくれるじゃないか…」
「当然です」
硝樺が俺に近づく。
「私は、瑞穂さんを大切に思っています。おせっかいと思われるでしょうが、私があなたを認めるまで結婚させません!」
強気に言う硝樺。
「親でもないくせにそんなこと決める権利ないだろ」
「三井飛鳥」
「!?」
硝樺が小さくつぶやいた。
「あなたのお姉さんですよね?」
「…そうだ」
「私、あなたのお姉様と同じ学校ですわ」
「…だから?」
「あのですねぇ!」
硝樺が声を上げる。
「あなたのお姉様の飛鳥さん、悪い噂をよく聞きますわ!そのような方の弟を簡単に信用できませんわ!」
厳しく言う硝樺。これは面倒な奴だ。
「それは姉の話であって俺と同じにしてほしくないです」
「ほう…」
硝樺がにやりと笑う。
「話し方が変わりましたね。態度を変えるなんて信用できない人間のすることですわ」
(こいつ…)
少しイラついた。




