3 如月財閥の友達
家具が真っ白で窓から差し込む光に反射してまぶしい。透明感のある美しい空間は心が浄化されるようだった。
(こんな部屋に居たらそりゃピュアピュアな子に育つわけだ…)
薄暗い部屋に常にいる姉をここに連れていきたいぐらいだ。
「綺麗な部屋だな」
「ありがとうございます」
普通に瑞穂は嬉しそうだった。
(この子の前で変なこと考えるのはやめよう…)
俺は必死に心を落ち着かせようとした。
すると、ノックの音がした。瑞穂が返事をすると扉が開く。
「硝樺様がおいでになられました」
「はい。今向かいます!」
瑞穂が小走りで部屋を出たので俺もついて行った。
「硝樺さん、お久しぶりです!」
玄関で一人の少女を迎えた。
「瑞穂さん、会いたかったですわ」
少女が近づき、瑞穂を抱きしめる。
(!?)
少女が背伸びをして瑞穂に口づけした。
(????)
俺の思考は停止した。
(俺はここに居ていいのだろうか)
急にいちゃつき始めたので自分の居場所に困った。
「あら?」
少女が俺の方を見た。
「あちらの方が瑞穂さんの…」
「お付き合いをしている三井さんです」
瑞穂も振り返り、笑顔で答える。
「は、はじめまして…」
「はじめまして。私、如月硝樺と申します」
硝樺が礼をする。
「三井住菱です。はじめまして」
俺も挨拶した。
「三井…」
硝樺が小さくつぶやく。
「三井って、三井財閥の…!」
「はい。如月さんも如月財閥の方でしょうか?」
如月財閥は正直に言ってしまえば、三井財閥や安田財閥より小さな財閥だ。しかし、それなりに大きな財閥なので知っている。
「はい。お会いできて光栄です」
また硝樺は礼をした。
「挨拶も済んだところですし、そろそろ私の部屋に向かいましょう」
瑞穂が前に出てまた部屋へ向かった。




