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9 自由を教えてくれた姉

 飛鳥は数週間マナー講座を受けて見違えるほど態度が変わった。

 親の前では正しい言葉遣いを使い、所作は完璧。相変わらず俺の前では本来の姿のままだが、俺もなので構わない。

「飛鳥。もうお前は完璧にマナーを覚えた。パーティーに参加することを許可する」

ついに父さんにも認められた。

「ありがとうございます。父上」

飛鳥が丁寧に礼をする。これこそお嬢様のあるべき姿というところか。

「パーティーは一週間後だ。あまり時間がないので急いで準備をするように」

「承知いたしました」

父さんが離れたところで飛鳥が俺の方へ向いた。

「住菱やったよ!あたし瑞穂ちゃんに会える!」

俺の肩を掴んで前後に勢い良く揺らされる。

「や、やめろ…」

景色がぐわんぐわん揺れて気持ち悪い。

「瑞穂ちゃんどんな子かな~!あ、言わないで。あたし、当日まで楽しみにしてるんだから」

「は、はぁ」

ひとりで盛り上がっている。そのテンションに俺はついていけない。

「ドレス選んでくるー!」

飛鳥は小走りで部屋に向かって行った。

(やるときはやって、楽しむことは楽しめるいい奴なんだよな)

 改めて飛鳥の後ろ姿を見つめた。

(昔は家のことを真面目に考えていて尊敬してた。今は違うけど、飛鳥には自分の思いのまま、自由に生きることを教えてもらった)

 堅苦しい日々に自由を教えてくれたのは飛鳥だった。おかげで、タメ口で話したりカラオケで寛いだりロリに目覚めたり…マナーや勉強が全ての生活を変えてくれた。

 だから飛鳥を見放すことはできないし、俺だけは味方でありたいと思えるのだ。

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