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2 ドレス
「瑞穂、参加できるみたいだ」
「本当ですか!!」
次の日、俺が返事の手紙を差し出すと瑞穂が満面の笑みで受け取った。
「嬉しいです…嬉しいです本当に!」
手紙を愛おしそうに眺める瑞穂。
「私、昨日もどんな服を着るか悩んでいました。決まったならもっと真剣に考えないとですね」
「俺は服があまりないから悩むこともないな」
自分が着たいと思う服が数着しかないのでその中から選ぶだけだ。
「三井さんは、私がどんな服を着ていたらいいとかありますか?」
「え…」
正直何を着ていようが気にしないのだが…それは女性的に嫌なのかもしれない。
「あまり豪華な服は着てほしくないかな。動きにくくなるだろうし」
「ほかには?」
「え、ほかには…ごめん。あんま希望はない」
ギブアップだった。
「わかりました…いい姿が見せられるようにまた考えてみます!」
瑞穂には申し訳ないけど、彼女ならきっと素敵な姿を見せてくれると信じた。
(瑞穂のドレス姿か…)
授業中、ふと考えた。
瑞穂は美人なので何でも似合うと思うけど、ドレスは特に似合いそうだ。
(瑞穂の制服以外の姿、気になるな…)
俺は頬杖をついて瑞穂を見つめた。
すると、後ろから背中をつつかれた。
「何見てんだよ」
小声で後ろの席の男子に言われた。
「なんでもない」
俺は姿勢を正して授業に戻った。




