1 招待状
「三井さん、招待状です」
朝、瑞穂から白い封筒を受け取った。
「招待状?」
「はい。事前に連絡もなく決めてしまって申し訳ないのですが…」
俺は丁寧に封を開けた。
内容を要約すると、俺と瑞穂が付き合ったので挨拶の意味も込めてパーティーを行うというものだった。
「パーティーか。久しぶりだな」
両親が公の場を好んでいないためパーティーなどはあまり開かない。
「ご両親にもぜひご相談ください」
「うん。まあ、俺に関わることだし参加できそうだけどな」
瑞穂が微笑んだ。
「張り切って準備しているので楽しみにしておいてください!」
「それは参加するしかないな」
俺もつられて笑った。
「母上。安田さんからパーティーの招待状を頂きました」
学校から帰るなり、俺は真っ先に母のもとへ向かった。
「パーティー、ですか…」
母は少し嫌そうな顔をした。静かなことを好む両親なので人が集まる場所は苦手なのだ。
手紙を渡し、一通り目を通した。
「安田さんに挨拶は必要ですね。わかりました。参加しましょう」
母はうなずき、手紙を俺に返した。
「お父様にも話をしておきます。返事も書くので安田さんに渡してください」
「承知いたしました」
礼をして自室へ向かった。
飛鳥の部屋の前を通ると何やら声がした。
(こんな時間に…またか)
まだ夕方なのに男を部屋に入れている。俺は姉が何をしていようが関係ないが。
(俺もいつか瑞穂とする日が来るのか…)
ドアノブに手をかけた時ふと思ったが、はっとなり慌てて部屋へ入った。




