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8 隠れ郁助

「郁助いないのか?」

 週明け、俺の家の前にいたのは國元の姿だけだった。

「いるけど隠れてんだよ…」

よく見れば國元の足の後ろに足が見える。國元のガタイが良すぎて上半身は見事に隠れているが。

「郁助、なんで隠れているんだ?」

「…」

返事はなかった。

「もしかして怒ってる?」

「…怒ってないよ」

少しだけ顔を出してくれた。会話してくれるなら安心だ。

「元気出せって!話すことあるんだろ?」

國元も肘で郁助をつついた。

「硝樺には怒ってる?」

「…怒ってない」

「お前も優しいな」

「僕、どうすればいいのかな」

郁助は隠れるのをやめて俺の前に歩み出た。

「…硝樺って、我儘で面倒で忙しい女だ。素直じゃないし反抗期拗らせてる。それでも見捨てられないのが硝樺のすごいところで魅力なんだろうなって俺は思うよ」

「だって、硝樺さんすごい美人だもん。あんな美人とお近づきになれたら誰だって手放せなくなるよ」

「結局、お前も顔かよ」

俺は郁助の頭を叩いた。

「一目惚れだもん」

「まだ顔に惚れてるなら付き合ってあげれば?あいつ面白いし飽きないよ」

郁助はしばらく黙った。

「まだ考えたいから付き合うのはまだやめとく」

「そうか」

俺は頷いた。

「じゃあ元気出して学校行こうぜ!」

國元が俺達の肩を抱いた。

「お前は元気でいいな」

俺は國元に苦笑いした。

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