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4 放課後、二人で

「放課後、用事ありますか?」

教室に戻りながら瑞穂に聞かれた。

「いや。何もないけど」

「では、百貨店行きませんか?」

瑞穂はぱっと笑顔になった。

「いいよ」

放課後に彼女と買い物。実に青春…。


 やって来たのはアクセサリーの並ぶ店だった。

「私、三井さんとお揃いの物を身に着けたいと思ったのです」

そう言って、ネックレスを指差した。

「いっしょに着けてくれませんか?」

花モチーフにトルマリンがはめ込まれた可愛らしいものだった。

「俺が付けるには可愛すぎないか?」

「で、でも…」

瑞穂は顔を赤くした。

(トルマリンね…)

恋愛成就とはよく言うけれど。

「だめですか?」

「…いいよ」

せっかく瑞穂が選んでくれたのだ。可愛いじゃないか。

「じゃあ二つ買うよ」

「いえ、一個は私が買います」

「いや、いいって」

俺はひらひらと手を振った。

「私が三井さんの分を買ってプレゼントしたいのです」

瑞穂の目は真剣で手には財布が握られているのでここは任せようと思う。

「じゃあ…お願いします」

「こちらこそ。私の分お願いします」

店員に申し出て箱に詰めてもらい、店から少し離れた場所に移動した。

「三井さん、どうぞ」

小さな紙袋を差し出され、俺も瑞穂に向き合い、

「瑞穂…どうぞ」

何を言えばいいのかわからなかったので同じことを言ってみた。

互いに受け取りあい、瑞穂が満足そうに笑う。

「私、肌身離さず持っています!」

「じゃあ、俺もそうしようかな」

瑞穂が驚いた顔をする。

「約束ですよ」

顔を赤くしてためらいがちに言う。

「もちろん」

瑞穂が喜ぶのであればこれくらいお安い御用だ。

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