表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
136/385

6 六年分の出来事

「三菱さん達は友達なのですよね…今でも」

 瑞穂が不安気に聞いてきた。

「ああ。友達…友達のはずなんだがな」

瑞穂には俺たちが複雑な関係になっているように見えるだろう。

「まだ久しぶりに会ったばかりだから。時間が経てば俺達は仲いいってわかるはずだ」

心配させないように笑顔で答えた。

「後ででもいいので昔の住菱くんたちの話を聞きたいです。私には知らないことをあのお二人は知っているはずなので」

「…ああ。恥ずかしいことは言わないでほしいけど」

「えぇ?そういうことが聞きたいのに」

瑞穂が可笑しそうに笑った。


「飛鳥ねーちゃん居るか?」

 また朝から三菱兄弟が待ち構えていた。

「飛鳥に話しかけるな。あいつ、毎日遅刻ギリギリで家出るから人と話す暇はない」

「飛鳥ねーちゃんが遅刻!?」

國元は顔をしかめた。

「飛鳥ねーさんらしくないな…」

郁助にまで不思議そうにされた。

「これで分かっただろ。昔とは変わったんだ」

二人は悲しげな顔をした。

「お前が跡継ぎになったのも…飛鳥ねーちゃんに何かあったからか?」

「…そうだよ」

俺は二人を置いて歩き出した。

(小学生の頃から会ってないと話すことが多すぎる)

 電車の中でため息をついた。

(六年分の出来事を話すって大変だな)

何を話せばいいかよく考えようと思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ