11 二回目の電話
『住菱くんの家のメイドさんですか…?』
瑞穂は不思議そうに話した。
「ああ。瑞穂がいない代わりのメイドを派遣する」
『あ、でもさっき話したら了解してもらいましたよ』
「え?」
俺は固まった。
『案外すんなり許可もらえました。住菱くんやご両親が良ければ夏休みの間ずっと泊まらせてもらってもいいと言われました』
「え…」
思考が止まった。
「本当に…!?」
予想外の答えに俺の心臓が跳ね上がった。
『はい。よろしいですか?』
「ああ…もちろん。でも、悪いから何人かメイドを派遣するよ」
『心配しなくても大丈夫ですよ』
「ダメ。瑞穂の両親に無理をさせたくない」
俺は厳しく真剣に言った。
『わかりました…ありがとうございます』
瑞穂の答えに深く頷いた。
「余計なこと言うけどさ、電話できて嬉しい」
『一日に二回もしていますね』
瑞穂も可笑しそうに笑った。
「しかも今日は直接会ってたし」
『住菱くんをたくさん感じられて嬉しいです』
俺は自然と笑顔になった。
「耳元で瑞穂の声が聞けるなら何度だって掛けるよ」
『いつでも掛けてください』
瑞穂は可笑しそうに笑った。
「じゃあ、寝る前にまた掛けようかな。寝落ち通話ってよく聞くじゃん?」
『私は初めて聞きましたけどね』
瑞穂の答えに笑ってしまった。
「俺、風呂入るからそろそろ切るね。瑞穂のほうが寝るの早そうだし、寝る頃になったら掛けてみて」
『わかりました。では、また』
そう言って電話を切った。
(瑞穂のほうが先に寝るだろうから寝息が聞けるんだろうな)
電話だから可愛い寝顔まで見えないけれど実に楽しみだ。




