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悪夢  作者: 佐藤 秋輝
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地獄の始まり

久しぶりの投稿です。楽しんでもらえると幸いです。

目を覚ますと見知らぬ部屋の中にいた。起き上がろうとしたが体がベッドに固定されていて動くことすらできなかった。少し薬品の臭いがし、ドアの方からは小さな子供の泣き声が響いていた…ってあれ、この状況どこかで…!思い出した。あの小学校の時と全く同じだ。この嫌な薬品の臭い、泣き叫ぶ子供の声、すべてあの時と同じだ。て事はもしかして僕は今あの研究所に…そう考えただけで酷い恐怖感に体が震えた。僕はこれからどうなるんだろう、そんなことを考えていたその時、ドアを開ける音が聞こえた。そこには白衣を着た男が立っていた。

「透哉くん、久しぶりだね。元気にしてた?」

その声を聞いて身体中を悪寒が走った。あの嫌な実験の時のあの声だ。僕が一番思い出したくないあの声。

「どうしたんだい、そんなに怯えちゃって。もしかして6年前のこと思い出しちゃった?フフ、大丈夫だよ、あの時みたいなことはしないから」

絶対嘘だ。不気味な笑みを浮かべながらそんなことを言われても信じられるわけがない。そんな疑いの目で白衣の男を見ていると男はあの時と同じ目で俺のことを睨むんだね、といった。そりゃあそうだ。これからどんなことをされるかもわからないこの状況であの男を睨まない理由なんてない。

「僕のこと、どうするつもりですか」

「さぁ、でもただでは帰さないよ」

不気味な笑みを浮かべながらそう言われて僕はあの時よりも酷いことをされると確信した。

「でも、僕が学校に来なかったら先生が心配するし、まず、母さんが警察にすぐ通報するからお前はすぐに捕まりますよ。」

白衣の男はフフッと笑った。何が可笑しいと聞くと学校にはお前が長期入院するって誤魔化しておいたよと言われた。

「でも、母さんを騙すことはできないぞ」

「まず、この世に生きていればね」

「!まさか、母さんを」

「そうだよ、あいつだけは面倒くさいからな。いやぁ、でもすごいね子供を守ろうとする親の力って。俺があの時の研究者だと知ったらナイフを向けてきたからね。でも、案外手応えなかったんだよね」

「てめぇ、よくも母さんのことを!」

僕は今すぐにでもこいつのことを殴ってやろうと思ったが体が固定されていてベッドの上で暴れることしかできなかった。

「フフ、そんなに暴れなくても大丈夫だよ。今日からここが君のお家になるんだから」

「嫌だ!こんなところにいたくない」

「大丈夫だよ。すぐに慣れるから」



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