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幼馴染は譲れない!  作者: 揚羽 楓
第三章 ギルドスクール編
21/32

20 会議

 夜、ひとしきり泣いた後、私はトトと話をした。


『ねぇ、トト。』

『ん?どうした?』

『私はどうしたらいいかな?』

『お前は何がしたいんだ?』

『私は・・・』



 そう言われると、私はなにがしたいんだろう・・・


『シャルルは佑真を探すんじゃなかったのか?』

『あぁ・・・そうね・・・私はそのために転生したんだったわ。』

『じゃあそういうことなんじゃねぇのか?』

『でも・・・周りの人に死んでほしくない。』

『そりゃあそうだろうな。誰だって死ぬのは嫌だろ。』

『私はみんなを守れるようになりたい。』

『シャルルにはそれだけの力がある。もうすでに俺が与えたじゃねぇか。』

『そうね・・・それで、私はこれから冒険者になろうと思うの。』

『そうか。そういうのもありだろうな。』

『話聞いてくれてありがとう。おやすみなさい。』

『あぁ。』


 その日の夜はそんな感じだった。


 翌朝、調査を一通り終えたユースとレオン、私、アイリスで会議を行った。


 

「では、まず私から報告させて頂きます。村の跡地には大規模魔法を使った形跡がありましたので、調べたところ、火魔法のリヴァイアサンであることが判明しました。リヴァイアサンであることに間違いはないのですが、範囲、威力ともに伝承されているのよりも数段大きく、他の魔法である点も否めません。現場報告は以上です。」

「私から質問をしてもいいかしら?」

「どうぞ。」

「ベルタ兄様は帰ってくるのですか?」

「いいえ。ベルタ様まで情報は伝わっていると思いますが、アブドラ大学から出ることはできません。これはアルバート様の命であります。」

「そうですか。」

「それと、シャルル様、学校の件ですが申し訳ありませんが行くことが出来なくなりました。お金のほうが足りません。ベルタ様の学校とこの村の復興費を考えると非常に厳しくなります。誠に申し訳ありません。」

「いえ、いいの。私もそのことはわかっているから。」

「それで、なのですがギルドスクールに通ってみてはどうでしょうか?」

「ギルドスクール?」

「はい。アルバート様が以前勤められていたギルドスクールがアブドラの南の方にありまして、そこから以前に紹介状を承っております。紹介状のほうは燃えてしまいましたが、伝令を飛ばし事情を伝えておりますので問題ありません。アルバート様は前からシャルルお嬢様は剣と魔法の才能があるとのことで検討されておいででした。もし、よかったらですがギルドスクールならば、レオン、アイリス様と共に入学が可能です。」



 これは好都合なのかもしれない。

 私は行きたいけどレオンとアイリスは・・・


「俺も行きたいです!」

「私は行きたいけど・・・」

「アイリス様、そういうと思ったのでフレネル様に許可は頂いております。」

「そうなの!?わかったわ!私も行きたい。」

「では、そのように取り計らっておきます。」



 アイリスとレオンは飛び上がって二人で喜んでいる。



「それで、この村の復興はどうなるの?」

「はい。あと、2年後ベルタ様が大学を卒業するまで、隣村の領主様が一緒に守ってくださるとかで・・・」

「その領主様はどのようなお方なの?」

「あとであいさつに行きますのでその時に実際に話してみればわかります。とても気さくな良い方ですよ。」

「わかったわ。ユースはこれからどうするの?」

「私はこれからこの王国の王に謁見し、状況を報告。その後復興の手伝いですかね。まだまだアルバート様には多大な恩があります。少しずつ返していきたいと思います。」

「そう。迷惑をかけるわね。トルクール家として謝罪するわ。ごめんなさい。」

「いえ、そんな滅相もございません。私はこれからもトルクール家に仕えていく所存であります。宜しくお願い致します。」

「ありがとう。」


 こうして会議は終わった。


 その後ユースと一緒に隣村の領主に会いに行った。

 レオンとアイリスはフレネルさんのところに行ったようだ。


「これはこれはようこそおいで下さいました。私、キキル村の領主をしております。タミル・ストバレイと申します。」

「ご機嫌麗しゅう。私はトルクール家長女、シャルル・トルクールでございます。」

「トルクール家騎士、ユースと申します。」

「ささっ、どうぞこちらに。」

「ありがとうございます。」


 こうして、ストバレイ家の応接間に案内された。


「それで、今日はどういったご用件ですか?」

「はい。まず最初に、避難してきた領民の件ですが・・・」

「あぁ、そのことなら気になさらず。私たちストバレイ家はトルクール家にいつも資金援助など助けていただいております。今はその恩を返す時。喜んで力になりましょう。」

「ありがとうございます。恐悦至極に存じます。」

「それでですな、土地の件ですが・・・」

「はい。それに関しては滞りなく。」

「おぉ。ならばよいのです。」


 土地?なんのことだろう?

 

「ユース、土地って何のこと?」

「土地といいますのは、私たちトルクール家に資金援助していただく代わりに、我が領土を少し移譲するということです。」

「具体的にどこら辺なの?」

「はい。ウェルボル山脈南側公路です。」


 南側公路!?南側公路っていえばユーロンの西側と東側をつなぐ重要な道路。そこで関税を得て来たからトルクール家は繁栄してこれたのに・・・


「大丈夫なの?お金の目途は?」

「えぇ。それに関してはこのようなことがあるかもしれないとアルバート様が別の策を考えておいででしたので何とかなると思われます。」

「ならいいわ。」


 それから、これからのことについてタミル子爵と話し合い、お開きとなった。



「今日はありがとうございました。」

「いえいえ、いいのです。こちらこそ、トルクール家ご息女様にまでいらっしゃっていただき、感謝しております。」

「では失礼いたします。」



 その帰り道、ユースからこの後の話があった。


「お嬢様。明日馬車が到着いたします。もう手続きは済んでおりますが、あちらへ着きましたら一度、学長に会いに行ってください。よくしてくださると思います。それと当面の資金を明日お渡しいたします。少ないとは思いますが、生活の足しにしてください。」

「わかったわ。」



 そして、朝はやってきた。

 

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