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幼馴染は譲れない!  作者: 揚羽 楓
第二章 幼少期編
14/32

13 学校

 私はある日、アイリスに帰らずの森の話をしてみた。


「アイリス、帰らずの森ってどうしてそう呼ばれてるの?」

「帰らずの森っていうのは、十数年前、この森に地下資源が眠ってるとかで王国の調査隊が派遣されたらしいんだけどね。その時の村長が地下資源があれば、この村も発展できると思ったらしくて、とても歓迎して万全の準備をさせて送り出したらしいの。

 だけど、調査期間は1週間だったはずなのに、調査隊は予定を三日過ぎても帰って来なかったらしいのよ。村の人の中で、その当時、森に入って帰ってきた人はそれなりにいるらしいんだけど、あまりにも帰って来ないから心配して、予定の一週間後にその人たちが探索に向かったらしいわよ。その人たちも未だに帰って来ないらしいし・・・。あと、帰らずの森の後ろにヴェルボル山脈があるでしょう。山脈から降り注ぐ霊気が人を拒んでいるとも言われているし・・・」

「それで言われるようになったんだ。森に入って出られた人たちも帰れなくなるなんて・・・」

「ルルも近づかないほうが賢いわ。なんかあったら私に相談してね?」

「ありがとう。アイリス。」


 という感じだった。

 アイリスには最近ルルって呼ばれるようになった。

 友達っていいな~。日本ではこんな何でも話せる女友達なんていなかったし。


ーーー


 私は明日で8歳になる。


 なかなか剣技と魔術は上達してきた。

 アイリスは孤児院の子供が少し大きくなり、行動が大人びたことで自由になれる時間が増えたと言っていた。


 アイリス、レオンと一緒に街へ出かけるのが最近の楽しみだ。

 町の人とも大分親しくなった。


 鍛冶屋のケイラおじさんは、ツンデレって感じだ。

 八百屋のサミおばさんはたまに私に野菜をタダでくれる。

 

 と、言った具合だ。

 

 私も外出届がまだ必要なのだが、レオンと一緒に抜け出し、散歩することもしばしば。


 そんな私は最近、水魔法を発展させ、何もないところに間欠泉みたいな水柱を発生させる魔法を習得中だ。

 ついでに花の水やりも兼ねているけど。


 魔術書で読んだことだが、この世界は、あまり人に魔術を見せることを良しとしない文化で親にも隠しておくらしい。


 私は水と闇魔法しか使えないことになっている。闇魔法を習得すると、対極にある光魔法は習得しにくいのだが、練習してみたら基本の魔法くらいは出せるようになった。

 やっぱり私、魔法の才能あるのかも。

 ていうか水と風と闇って・・・今更だけどアンバランスだな・・・

 闇じゃなくて光だったらもっと相性いいっていうか、綺麗だったのに・・・


 そして、その日の夜。


 ベルタに呼び出された。



「どうしたんですか?兄様。」

「シャルル。僕は家庭教師のシフル先生にもう教えることはないと言われた。だが、学校に行けば、もっと知識を得られるらしい。だから僕は学校に行こうと思う。シャルル。君に見出された才能を僕は極限まで高めたい。だからシャルルには明日、父様と母様に話す前に聞いてもらったんだ。」


 ほぉ~。この世界にも学校があるんだ。

 どうやらベルタの行こうとしている学校は結構な有名貴族が集まる学校らしく、特に勉学に励む生徒が多いらしい。そこで、頑張ってみようというベルタはすごいな。


「兄様、凄いです!私は兄様を応援します。私は味方ですよ。」


 そういうとベルタは、ありがとう、と言って部屋を出て行った。


 そっか~学校か。私も行きたいな・・・

 剣術とか魔法とか・・・

 そういえばこの世界には冒険者というのはあるのだろうか。

 アイリスに聞いてみよう。


ーーーーーーーーーーー



 私は今日8歳になった。

 この世界では15で成人らしい。


 ベルタはもうすでに10歳になっていた。

 私が8歳になった夜、ベルタはアルバートとナノアに切り出した。


「父様、母様、私にアブドラ大学を受験させて下さい!」


 アブドラ王国一の学校であるアブドラ大学。

 勉学、魔法、剣術の3つの学科があり、どの学科もこの世界最高峰だ。

 それを知らないアルバート、ナノアではない。


「ベルタ、覚悟はあるのか?お前にその覚悟が。ユーロンの大学でも、いいところはたくさんある。アブドラ大学でいいのか?」

「はい。私はすべてを投げ打ってでも、この大学に行きたいのです。頑張って、この村、ひいては王国の力になる所存であります。」

「う~む・・・。ナノアはどうだ?なんかあるか?」

「私はこの子の好きなことをさせてあげたいというのが本音です。この子は才能に恵まれてはいませんが、努力を惜しまず、努力することの大変さや痛みをわかっている人間です。決してアブドラに行っても恥じることなく送り出せる息子です。」



 ベルタは泣いていた。

 私も意外だった。ナノアがベルタをとても評価していることに。

 

「うむ。ナノアがそこまで言うのならできるだけ出資しよう。頑張って精進せよ。」

「はい・・・ありがとうございます・・・」


 こうしてベルタはアルバートの知り合いの家で生活することになった。

 アブドラに速く慣れたほうがいいというナノアの言葉だった。

 そして3日後には馬車が来て、この家を出て行った。


 この出来事で私も学校に行ってみたいと思った。

 将来はこの国のために働くとミィス様に約束したからな・・・


 ベルタと同じ大学でも悪くないかも・・・

 魔術と剣術頑張らなきゃ。


ーーーーーー


 約2年経過した。

 私はもうすぐ10歳になる。

 水魔法はほぼ完璧に水を操れる。温度調節もできるようになり、氷や蒸気の扱いも自由自在だ。

 闇魔法もなかなかだ。まぁあまり闇魔法は日常では使わないのであまり上達していないが、極秘に練習をしている風魔法はほぼマスターした。

 暑い日は風を調節して扇風機代わりに発生。

 なかなか楽しい生活だ。


 ベルタがいなくなってから私とレオンはアルバートの修行を受け続け、剣術も上達した。闇魔法を合わせた闇剣あんけんを具現化できるようになった。

 剣に闇魔法をかけ、触った物の実体、存在をえぐりとる。

 結構攻撃力がえぐいのでレオンとの決闘では使っていないが、風の魔法を使うことによって剣を加速させ、衝撃を大きくする、という合わせ技でレオンと戦っている。最近負けが続いてきたので少々焦っているが・・・


 

 私も10歳になる今日、アルバートとナノアに大学に行きたいと言ってみたいと思う。その前にアイリスとお茶会だ。

 プレゼントには何がもらえるのだろうか・・・

 楽しみだなぁ・・・


 

 私はスキップしてアイリスのもとに出かけた。



 

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