わからない
君は
とにかく寂しがり屋で
いつも、どことなく寂しそうな瞳で。
潤んだ瞳をしてしまっているんだ。
何かあったらすぐ
消えてしまいそうで
『今から飛び降りる』
そういう台詞を
僕は何度聞いただろうか。
その度に僕は街中を探しまわった
あてもなく
探しまわったあげく
君は駐車場の屋上に
うずくまってたね。
消えてしまいたい
そんな言葉が口癖で。
でも、
誰よりも
生きたい
そう思ってる君は
充分、魅力的なんだけどな。
それを君は
ちっともわかっていない。
わかろうともしない。
自分に厳しくて
納得が、いかなくて。
時に自分を
傷つけて。
カミソリを振り回して
腕には無数の傷跡・・・
よく生きてたね
って言う程深い傷もあって
そしたら
君は
『生かされた』
そう答えた。
無表情で。
何にも
感情を現さず
言った。
自分自身を否定しながら
人間を敵とみなしながら
君は生きている。
癒しなんて
どこにもない
そういう
瞳をして街中を歩いていた。
敵
自分
それ以外なにも
ない世界で君は生きていた
でも僕は嫌いになれない
なれるわけがない
気になって気になって
怖くて
心配で
いつでも一緒にいれたら
そんな
夢物語を
描いてしまったんだ
だって君は
性欲の
捌け口だったんだ
僕以外の
大勢の人間から
見て
その
対象だったんだ