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第1話 ゲームスタート

読みにくいかもしれないです。

暑い夏の日。

私たち種族は日差しに弱いので、日陰で仕事のカルテに目を落としていた。



若村心我 十七歳 高校生 男性


死因:トラックに撥ねられ死亡

性格:一度やると決めたことは全力を果たすがヘタレ

趣味:剣道(大会には足がすくんでしまい出られていないが、全国レベル)

特技:歌うことかもしれない。

家族:兄と妹が一人づつで、5人家族

彼女:有

将来の夢:無し


また新たな情報が入ったら報告する。



名前の右隣に顔写真が貼ってあり、眼鏡をかけているがなかなかの美男だった。が、私はそんなこと、どうでも良かった。私が気になったのは

「将来の夢無いの?つまんない生き方してんのね。剣道で全国レベルだったらその道に進めばいいのにね。」

その時私はニヤついた。ニヤついたのが自分でもわかった。

「ふふん。なんだか楽しみね。」

そういいながら私は、その若村心我とゆう男に会いに行った。

いわゆる、真っ暗な仕事場に。


私が真っ暗な仕事場についたとき、彼はまだ気を失っていたが、数分後すぐに目を覚ました。

真っ暗で戸惑いながらも、彼は私をジロジロ見てきた。

どうせ「誰だこいつ」とでも思っているのだろう。

「おい」

話しかけられた。

「お前、誰だ?ここ、何処なんだ?」

ほら、やっぱり。

でも私も仕事だから、しっかりと質問に答える。

「私はルミリ・アリアよ。まぁブラックエンジェルと思ってもらってもいいわ。」

「ブラックエンジェルって・・・・悪魔ってことか!?え、じゃあここは・・・・・」

「ふふん。教えてあげるわ、若村心我。あなたはトラックに撥ねられて、病院に運ばれて、今意識がない状態よ。」

「お、お前、なんで俺の名前知ってんだよ!」

いきなり大きい声を出されたので少々驚いたが、落ち着いて話し続ける。

「だってこれが仕事だもん。情報収集ぐらいしてるわ。」

「仕事って・・・・・お前、俺のなんなんだよ!」

「私?私はあなたの運命を左右するかもしれない者よ。」

「俺の・・・・運命?」

彼は少し戸惑っているようだった。まぁ無理もない。いきなり運命を左右する女が現れたら、誰だって驚く。しかし私は説明を続けた。

「そう。あなたの運命。」

「ちょっと待てよ。もしかして俺・・・・・お前に殺されるのか?」

一瞬意味が分からなかった。だがすぐに呑み込めた。

「お前なんかに俺の命をを渡すもんか!おーい!俺ー!起きろー!!」

全力で叫ぶ彼を見てあわれに思った。だって・・・・・・

「そんなことやっても無駄よ。」

「はぁ!?なんでだ・・・・」

彼が言い終わらないうちに、私は冷たくこう言った。

「だってあなたはもう、死んでいるから。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

彼は呆然と立ち尽くしたまま、口をもごもご動かしていた。驚いているのだろう。

「俺が・・・・・死んでる?・・・・・・意味・・・・・分かんねえ・・・・。」

ああもう、説明がめんどくさい!

「つまりあなたはトラックに撥ねられて、そのままポックリ行っちゃったのよ!」

「ちょ、待てよ!じゃあお前はなんなんだよ。運命を左右するとかなんとか・・・・・・」

「それはこれからの運命のことを指すわ。あなたには彼女もいるし、仲間もいるし、家族もいる。そんな大切な人が、周りには沢山居るのよね。それに現実世界でやり残したこともある。それは・・・」

そこだけ力を込めて言う。

「将来の夢、無いんでしょう?」

「なっ」

彼が戸惑っている顔をする。まぁ、ずっとはぐらかして来たからねぇ。

「ば、ばれてる・・・・・・!」

言ったじゃない、すべて偵察済みだって。

「ふふん。馬鹿なやつ。いいから黙りなさい。話が進まないから。」

私は彼をまっすぐ見てこう言った。

「あなたには選択肢が二つある。一つは、そのまま成仏してあの世へ行くか。もう一つは黄泉の世界で

私と一緒に怪物と戦って、その怪物たちの魂を体に吸収し、生き返るか。どちらかよ。」

「そんなん、二つ目に決まってんだろ!」

「でも、あそこの怪物はとても強いわ。今のあなたでは絶対に倒せない。それに、この選択肢を選んで

成功した奴は、今までに一人もいない。それでもやる?」

しばらくの沈黙。彼は真面目に考えてこう言った。

「・・・・・やってやるよ。お前と一緒なのが気にくわねぇが、生き返るためならやってやる!」

「じゃあ決まりね。そうと決まったら、私と契約を結びなさい。」

「契約?」

「そう。私と契約して怪物と戦う。もし怪物と戦うことを拒み、もう戦いたくないから契約を破棄したいと言ってきたら。私は構わないけど、あなたはそのまま地獄に落ちてずっとそこで刑を受け続ける。ちなみに契約を破棄したいといってきたやつ十人中十人だったかしらね。それでもやるんだったら、私の手を握ってこう言うの。‘‘ルミリ・アリア、若村心我との契約を決定する’’」

彼はまた険しい顔になった。悩みまくっているのが見てわかる。だが十秒ほどしてふっと、顔を上げてきた。

「わかった。契約をする。」

ふふん。勇気と気合があるわね。まあいいや。こいつが地獄に落ちようが落ちまいが、私には関係ない。

私はそっと手を差し伸べ、それを彼がやさしく握る。

「・・・・ルミリ・アリア、若村心我との契約を決定する」

その言葉を言った瞬間、握った手から青白い光が放たれる。

私は笑った。

「契約終了。ではさっそく、黄泉の世界へ。」 


黄泉の世界は思っている以上に明るい。とゆうか、なんとなく怪物が出てきそうな雰囲気ではない。むしろウサギとかがぴょんぴょん跳び回っていて、なんとなく平和な感じがする。私は初めてここに来たわけじゃないから驚きも何もしないが、やっぱりあいつが文句たれてきた。

「おい、ここ本当に怪物なんか出てくんのか?あ・・・別に出てこなくて良いけどよ。なんか平和だし、なにも出てくる気配がないぞ。」

「たれもここで戦うなんて言ってないでしょ。だいたいアンタ、武器も持たずにどうやって怪物と戦おうって言うのよ。まずはそこから始めないと、すぐにゲームオーバーよ。」

「ゲームオーバーってお前、これゲームなのか!?」

あ、そういえば話してなじかったわね。

「まぁそうね。リアル・ド●クエみたいなものね。死んだらそこで地獄行だけど。」

「そうなのか・・・・。じゃあ俺って勇者的存在のやつか。」

あれ、なんか照れてる。・・・・・・こいつ、意外と子供ね。

私は彼の言ったことを完全に無視して歩いていく。すると小さい村が見えてきた。私は悪魔の格好をしているので、魔法を使って変装する。後ろから「うゎっ」とか小さい声が聞こえたけどそれも無視。堂々と村に入っていく。

小さな村だが、割と人は沢山いた。子供から大人まで約・・・・・・分かる訳がない。さっさと武器を買いに行く。

「ごめんくださーい!」

武器屋に入り大声を出す。でかい声を出すのは苦手だが人並よりでかい声といわれることが多い。

「おーう、ちょい待ちー。」                        

おっさ・・・・・おじさんのガラガラ声が聞こえ、ガタイのいいおじさんが出てくる。

「いらっしゃい。何か用かね。」

「用が無かったらこんな汚ねぇとこ来てねえよ。」とゆう言葉を飲み込み、微笑みながら言う。

「すみません。この男の剣が欲しいんですけど・・・・・良いのありますか?」

もんのっすごい愛想を振りまいていう。するとおじさんは、

「なに?お二人さんこーゆー関係?いいねー若いって。」

と言って小指を立ててきた。このおじさん殴ってやろうと思ったが、それを彼がとめた。止めたというより、心我がでっかい声で

「そんなことある訳無いじゃないですか!やめて下さいよホント!」

って言っていた。そんな彼に私は思いっきり蹴りを一発入れて、

「いいから早く良い剣出してください。」

と、これまたもんのっすごい睨んで言った。


数分後、おじさんは三本の剣を持ってきてくれた。おびえた顔で。

「この中から選んでくれ。どれも俺が見込んだいい剣だ。」

私は三本の剣をじろじろ見ながら、さりげなく剣の魔力を量っていた。全部が全部魔力があるとは言えないが、極まれに、魔力がすごい強いのがある。しかしこの中の三本とも、全く魔力がなかった。

「まったく。それもこれもダメな物ばっかりじゃない。もっと良いのはないのかしら。」

おじさんに聞こえないぐらい小声で言って、なんとなく店の中のものに目を通してみる。すると・・・・

「お、おっさん!じゃなくておじさん!あそこの奥にある剣、見せてくれる!?」

私は大げさなぐらいに目を見開いた。するとおじさんは

「あれかい?あれはダメだ。なんでか知らねぇが、錆びついてて抜けねぇんだよ。だからあれは売れないんだ。」

馬鹿か!あれは魔法で鍛えられた剣で、人を選ぶんだよ!!こいつで抜ける保証はないけど・・・・とにかく持って来てもらわないと!!

「いいから早く持って来て!私はあれを貰うわ!!」

「ホントか!後悔しても知らんぞ。返品するのは無だぞ。」

「売れない物を貰うんだから、タダに決まってるじゃない。そうよね?Mypartner。」

いきなり発音よく話しかけられて驚いたのか、彼は少しびっくりしたような顔をして、戸惑いながら「はい!」と答えた。

「ほら、早く持って来て。貰ってあげるんだから。」

武器屋のおじさんは少し考え、諦めたように「分かったよ・・・・」と言ってくれた。

よっしゃああああああああああ!!!!いい剣をタダでゲットしたぞおおおおおおおおおお!!!!!

とにかくこれはこいつの剣だ。剣がこいつを選ぶかどうかは分からんが、剣自体は普通に役には立つだろう。

私は武器屋を出てすぐにその剣を彼に渡した。

「はい。これがあなたの武器。大切に使うのよ。」

とったどー!とでも叫びたいぐらいに満足げに渡す。しかし彼の反応は違かった。

「お前・・・・それ錆びついてんだろ?さっきはノリで『はい!』とか言っちまったけど、ゴミを渡されてもいらねーんだけど。」

あー・・・・そういえば説明してなかったわね・・・・。

そう思いながらも私は、彼に剣を押し付けた。

「いいから持ってみなさい!そしたら・・・・多分分かるから!」

彼は押し付けられた剣を不満そうに持った。すると次の瞬間、赤く炎のような光が舞い上がり、彼を包んでいく。

私は確信した。

「若村心我・・・・。あなたは・・・・・」

光が強すぎる。私は目を覆いたくなった。しかし・・・・・この光景をずっと見ていたかった。

やがてすぐに光は収まり、私は目の前にいる若村心我をじっと見ていた。

「なにじろじろ見てんだよ。」

その言葉で私は我に返る。彼は照れているようだった。少し顔が赤い。が、それは多分光に包まれたからだろう。

しかし今はそんな事はどうでもいい。私は驚きを隠せないまま、言った。

「アンタ・・・・・何者・・・・・。」

我ながらすっごい小さい声だった。しかし彼には聞こえていたらしい。

「・・・・は?すまん意味不。」

と、一言はっきりとした声で言った。

私は未だに信じられなかった。彼があの強い魔力を持った剣に選ばれるなんて・・・・・・!

こいつなら・・・・本当に行けるかもしれない。

「ふふん、若村心我。期待しているわ。」

なんとなく、薄気味悪かったかもしれない笑みを浮かべて、私は言った。しかし彼は不満げに言った。

「いや、早くどういう意味か説明しろよ・・・。」


私は剣のこと、なぜ光が出たかをすべて説明した。ざっくりとした説明だったから彼にはまだクエスチョンマークが頭の上にあった。でも大体は理解したらしい。ちょっとだけ得意げな顔をしている。・・・・・・むかつく。

けど、これで準備は整った。薬草も買ったし、そろそろ旅に出ないと時間の無駄だ。それにこの村、あんまり好きじゃないし・・・・・・。

私は足早に村を出ていく。村を出て数十メートルのところで、私は元の姿に戻った。またなんか後ろでまじまじと見られているような視線を感じた。うっとうしいから早く慣れてほしいところだ。そう思いながら行くあてもなく歩いて行った。・・・・・ん?

行・く・あ・て・が・な・い・?

「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

急にでかい声を出したから、驚いたのか彼はぎょっとした。恥ずかしかったけど今はそれどころではないのだ。大変なことに気が付いた。

「どうしよう・・・・・、今ここ何処か・・・・・・わからない・・・・。」

「えっ」

私は半泣きだったのかもしれない。とにかく焦っていた。こんなことは初めてだ。私は仕事で失敗なんてしたことがなかった。だからとにかく焦った。そんな様子を見て

彼が私に話しかけてきた。

「だ・・・・・大丈夫か?てか、大丈夫だよ!」

何を根拠に言っている!何も知らないくせに!!

軽い怒りを覚え、私は考えた。

この冒険(とゆうか戦い?)では、1度入った村にはもう入れないとゆう、なんとも意味不明なルールがある。だから地図を見ようと思っても、あの村にはもう入れない。さらに村を出たらなんだこれ。何にもないじゃないか。洞窟もない、森もない、海もない、もうとにかく怪物が出てくるところではないし、出てくる気配も一切しない!・・・・・・普通にやばいかもしれない。

「はぁ・・・・・・・・。」

ため息が漏れた。なんだか幸せが逃げていくような感じがした。とゆうか私悪魔だし、運とか幸せとかないんじゃないのかな・・・・・・。

どうでもいいことを考えていたら、いつの間にか日が暮れていた。私・・・・・・・こんなに悩んでどうでもいいことしか考えてなかった・・・・・・・。我ながら馬鹿ね、私。

そう思って彼を見る。すると彼はこういった。

「日ィ暮れんの早くね?さっきまで昼みたいだったのに、もう夜になっちまったぞ。どうすんだ?寝るか?」

あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かっちゃった。

「ナイス、心我!」

「うお!?名前で呼ばれた!・・・・慣れねぇし気持ち悪い。」

気持ち悪いとはなんだおぉう!?と言いたい所だが、手柄のものにそんな事を言うはずがない。私は今ここが何処なのか、正確に言えば、ここは何処のステージかが分かったのだ。

ここは・・・・・・・・

「心我。ここは夜行性の怪物がウロウロしている所なの。だから昼には何もいなかったのよ。それに何故夜が早く来るかってのは多分、ここが夜行性の怪物に合わせたステージだからよ。一瞬で夜になって相手を油断させる。そこをガーッと怪物が襲ってゲームオーバーにする。そんなところかしら。」

我ながらいい説明してる。さっきの自分が嘘みたいだわ。でも問題は、これからどうするかだ。心我のレベルは低いから、歩き回って弱い怪物にでも戦わせてレベルを上げるのが、今一番いい方法だろう。そうと決まったらさっさと行くか。

「うおおおおおおおおおおおおお!?」

・・・・・・と思ったけど、動かなくてもよさそうだ。

目の前に怪物10体。

「アンタ何やってんのよ。早くやっつけちゃいなさいよ。そいつ弱いし。」

「ム、ムリムリムリムリ!どうやってやれって言うんだよ。つーかこいつ、めっちゃ気持ち悪い顔してるし!リ・・・リアルスライム・・・・。ちょ、まじ先倒して。」

これに先とかあんのか・・・・・?とか思いながら、お手本がわりに私は一匹倒してやった。

ザコイからパンチで一発KO。

「ほら、これで完了よ。弱いでしょう?」

「おま・・・・・よくこんな気持ち悪いのにパンチできんな。ヒーローだろまじで。」

私がヒーローになってどうすんのよ。

「まったく褒めすぎよ。こんなスライス一匹倒せたぐらいで何言ってんのよ。」

「え・・・・これスライスってゆうんだ。スライムじゃないんだ。」

「スライムはド●クエでしょ?なにゲームの話持って来てんのよ。今のはスライス!スライムをスライスしてるからスライスよ。」

「まんまじゃねぇか。」

「うるせーよ、てゆうか今そんなことどうでもいいのよ。いいから早く残りのスライスやっちゃって。」

それにしてもスライムの顔知ってるならどうしてスライスの顔見て気持ち悪いって言ったんだろう。スライスはスライムの顔まんまだから、見慣れてたら気持ち悪くないと思うけど・・・・・。

「おいィィィ。ちょ、どうやんのか教えろよォォォォ。」

結構泣きそうな目でこちらを向いてくるから、少しこのままがいいと思った。・・・・私、Sに目覚めちゃったかも・・・?

でもなんとなく話が進まないのは面倒くさいので、私は教えてやった。

「まずその剣を抜け。アンタ剣道やってたんならそれを生かして殺っちゃえば良いじゃん。」

「軽くそんなこと言うなよ。精神統一しなきゃいけないんだよ。」

「なんだそれ。アンタ一瞬で精神統一しないと、殺られるよ。」

「無理なこと言うなよ!そんなんやった事ねぇし・・・・」

言い終わらないうちに私は言う。

「いいから行って来い!」

「えっ、ちょおま・・・・!」 

私は彼の背中を力いっぱい押した。そして彼の目の前にスライスが飛び込んできて・・・・・・

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

なんちゅー叫び声上げるんだあいつは、気持ち悪い。

「心我ぁー、早く倒しちゃいなさいよ。アンタ本当に剣道で全国行ったの?弱すぎるでしょ。」

「ううう、うるせーよ!初めてだし分かんねーよ!」

「いいからその剣を使え。アンタの武器なんだから、ホラッ!」

そういわれて彼は剣を振り回し始めた。・・・その姿はヘタレそのものだった。

私はそこから黙っていた。彼がなんか叫んできても無視!いちいち言うの面倒くさくなってきたし。

そうしている間に、もう三十分経過していた。スライスはラスト一匹。いつまでやってんだあいつは。

でもさすがに慣れてきていたらしく、彼の瞳は燃えているように真剣だった。なるほど、これが剣道全国レベルの顔か、と少し感心してしまった。ふふん、かっこいいじゃん。

「うおりゃあああああああああああああああああああああああ!!!!!」

彼がまた大きい叫び声をあげてラストスライスを倒した。彼は「やっと終わった」と言わんばかりの顔をしていて、とてもゲッソリしていた。まぁあんなでかい声出しながらやってたら誰だって疲れるよね。でもこれだけではレベルは上がらない。私は絶望的だったかもしれない一言を口にする。

「レベル2になるまでは、これをあと10回ぐらいすることね。」

物凄い目で睨まれた。別に私のせいじゃないし、あんたのためを思ってるんだから睨まないでほしいわ。そう思っているとまた朝が来た。やっと朝が来たわね。

「よし、寝るよ。」

「どこで?」

「ここで。寝ないとまた夜が来たらヨロヨロになっちゃうよ。」

「また夜がくんのか・・・・。」

「当たり前でしょ?じゃないとレベルが上げられないじゃない。ホラ!寝た寝た!」

私は、なんとなく不機嫌そうな顔をしている彼を無理矢理寝かしつけた。でも彼はやっぱり疲れていたらしく、すぐにコテッと眠ってしまった。私も疲れた。特に目が。そう思いながら上を見たら、空にはキラキラ輝く雲が沢山浮いていた。 

「きれい・・・・・。」

私は割と雲が好きだ。何故か・・・・なんて自分でもわからない。とにかく好きだ。きっと子供の時に、雲が好きになるキッカケがあったんだな。私には子供の時の記憶がないから、思い出そうにも思い出せない。そう、しみじみ思っていると

「ありがとう・・・」

驚いた。いきなり彼が「ありがとう」なんて言ったから・・・・。起き上がって彼を見たら、寝言と気付いて落ち着いたけど・・・・・なんで「ありがとう」なんて・・・・・・。

「うっ」

急に頭に電流が通ったように痛くなった。しかし私の脳裏には、子供の頃の私がいた。その隣には・・・・・・・

「誰?誰なの?やめて・・・・お願いだから・・・・!」

体が熱くなる。なにこれ・・・呪い・・・?でも悪魔が呪いなんて・・・・・。

視界がぐらぐらしてきた。あ・・・・私倒れて気絶する・・・・・。

私の薄れていく視界のなかで、一言だけ「ルミリ!」と聞こえたのは、気のせいだったのだろうか・・・・・。


私が目を覚ましたのは、朝だった。まだ朝かと思ってもう一眠りしようとする。隣には心我が眠っていた。その寝顔を見ると戦っているときには見せない、子供らしい可愛い顔があった。彼にもそんな表情があったなんて知らなかったから、少々驚いた。でも、驚きはそれだけではなかった。

「あれ・・・?なんでレベル3になってんの?」

彼はまだスライス10匹と一回しか戦ってないのに、なぜレベル3になっているのか疑問だった。そんなことを思っていたら、また夜が来た。彼は夜が来た十秒後ぐらいに目を覚ました。そして私を見てこう言った。「おぉやっと起きたか、お前。昨日の朝からずっと寝たままで・・・・ってゆうか急にぶっ倒れるから、まじで心配したぜ。」

私・・・・ぶっ倒れたのか。それで私・・・目を覚まさなくてってことは・・・?

「あんた、アタシを守ってくれてたの?」 

「ったりめーだろ。お前なしじゃこれからどうして良いか分かんねーし。」

そうだったんだ。なんとなく以外。

「おい、お前大丈夫か?顔色まだちょっと悪いぞ。」

「ぇえ?あぁうん・・・大丈夫・・・・。」

私も何となく、今の自分はテンションが低いとゆうか・・・・元気がないと思っている。その理由も・・・・・多分・・・・。

「おーいー。」

「・・・なによ。」

「別に・・・・なんでもねーけどよ。」

「なによ。かまってほしいの?」

「そうじゃないって言ったら・・・・嘘になる。」

え・・・・馬路でかまってほしいんだ・・・。でも今はそんな気分じゃ・・・・・

「俺のレベル・・・・・見ろよ。」

あぁ、そういうことですか。褒めて伸びるタイプかこいつ。

「レベル3ね、すごいじゃない。二日でそんなに伸ばせたなんて。」

ちょっと微笑む。

「だ、だよな!それに俺、ちょっとこの剣に慣れてきて、結構破壊力が上がったんだ。」

「ふーん。ちょっとは目覚めたってことね。」

「あぁ!頑張ったぞ俺。」

物凄い無邪気に笑ってくるから、ちょっと照れてしまった。こいつにも、寝顔以外に子供らしい顔があったんだな・・・。

「アタシには・・・・そんなに沢山・・・・・。」

「え?今なんつった?」

すごい小さい声で言った独り言は、彼には聞こえてなかった。

「ううん。なんでもない。」

彼は私の顔を覗き込んで、少し心配そうな顔をしていた。

「とにかく歩こうぜ。」

「うん。賛成。」

私はまだあまり元気ではなかったけど、とぼとぼと歩きだした。それにしても何だったんだ、あの頭痛は・・・・・。

「なぁ。」

急に話しかけてきたからちょっと戸惑った。

「俺ってさ、ヘタレに見えるか?」

私が見た初・スライス戦を見る限り、ヘタレだと思う。と、思ったことを口に出した。

「俺、結構お臆病者だからさ。だからお前が目ェ覚まさなかった時、正直泣きそうだった。だけどさ、今まで何にも守ってこなかったから・・・・・彼女も守れずに俺は死んだ から・・・・・。だから」

彼は空を見ながら言った。

 「俺、お前のことは守らなきゃって思ったんだ。なにがなんでも。気に食わないやつでも、俺のことを助けてくれた、生き返るチャンスをくれたやつだから、俺はお前を守ってやる・・・・って。」

ちょっとした溜め息。

「その気持ちはありがたいけど、アタシばっかり守ってちゃだめだからね。それに目を覚まさなかったのは偶然だよ。そんなこと初めてだったし。自分の身は自分で守れるわ。」

我ながら冷たかった。彼の気持ちはすごくうれしかった。嬉しかったけど・・・・・・

「アタシは人間の心に裏表があるのを知ってる。移ろいやすいのも知ってる。だからアタシはあまり心我のこと・・・・いや、人間のことは信じられない。」

何言ってるんだろ・・・・私。

「そうか・・・。」

勇気を出していったのかもしれない彼の気持ちを、私は踏みにじったのかもしれない。

少し・・・・・・悪いことしたかな・・・・・。

「分かった。じゃあ俺は、お前が信じてくれるまで守ってやる。守らなくてもいいと言われても俺は守るぞ。決めたぞ、俺は。」

ニコニコしながら言っている彼の顔少しを見る。そこでふと思い出した。カルテに書いてあったこと・・・・・

『一度やると決めたことは全力を果たす』

ふふん。まぁそこには甘えてみようかな。

そんなことを思って歩いていると、いつの間にか洞窟の前にいた。中からヒュオーと冷たい 風が吹いて来る。光は一つもなかった。・・・・・出そうじゃん。

「ふふん。こういうところ好きよ、アタシ。」

ちょっと元気が出てきたかもしれない。ニヤニヤしていた。しかし・・・・

「なんだよお前、さっきまでなんか弱々しかったのに・・・・・。俺、まだ心の準備が出来 てねーっつーかー・・・・・・」

「いいから行くよ!」

彼の有無も聞かずにズカズカと入って行った。彼はまだあたふたしていて、何も言わず、どんどん入っていく私に何か言いたそうだった。というか言ってきた。

「おっまてよ!馬路かよ!ムリだよ!」

あきれた・・・・・。

「アタシのこと守ってくれるんじゃなかったの?ホラッ!ヘタレ脱出!」

そういっても来ないだろう・・・・と思ってたけど彼は来た。おぉ、カルテ通り。と、思っていたのもつかの間、後ろから白い鳥が飛んできた。あれは本部の鳥・・・・・・・・

「あ、新しい情報?」

白い鳥はカルテを持っていたので、そうだと確信できた。カルテをもらい中身を見る。

 

 

洞窟の情報

光が一切ないので、魔法を使って火を起こすのが一番いい方法

洞窟の中はジメジメしていて、ナメクジ系の怪物が多い。そのため、地面に粘液がついていたりすることが多い。足元注意。

レベルを上げるには、一番最適なところ。

よく怪物出るから気を付けることと、薬草を忘れずに持ってくること。猛毒を持つ怪物あり。

もう一つ大切なこと。 ナメクジとかそういう系のやつらにはボスがいる。出くわさないように気を付けること。

もし出くわしたら速・逃げるか、奥にある遺跡を粉砕すること。


また新たな情報が入ったら報告する




なるほど。こいつにはちょっとレベルが高かったかな。まぁ、逆に私が守ってやるか。

「よし、行くよ。」

そう言いながら、ネチャネチャした地面を歩いていく。これは心我は苦手そうだと思ったがそれ以外で少し、心配なことがある。敵を倒すことには問題ない。問題なのはその怪物だ。

「ねぇ、ナメクジ平気?」

「無理。」

あぁ・・・・悪い予感が的中した。やっぱりこいつ、ナメクジとかダメなタイプだったか・・・。こういう奴ってもしかして虫も嫌いなんじゃないか・・・?まぁいい。今はそんな変なことを考えても無駄だ。第一に、今のこいつには自信がたっぷりあるからな。その辺で自分自身をフォローしてほしい所だ。

グシャ

何かが歩いてくる音がした。ちょっとデカいな・・・・・ってかちょっとどころじゃない!嫌な予感。

「心我!こっち!」

思いっきり彼の服を引っ張って、隠れ身の術!・・・魔法で隠れた。隠れた数秒後に怪物の姿が見えた。

やっぱり・・・・・ナメクジのボスだったか・・・・・。危なかった。そのまま気付かず行ってくれ。

「うぅう・・・・・」 

あれ、心我の様子がおかしい・・・・・。

「うぉわあああああああああああああ!!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!」

えええええええええええええええええええええええええええ!?何故そんなデカい声を出す!ナメクジの

大きさに驚くのはいいが、そんなでっかい声は出さないでくれ・・・・・!!!!去れぇぇぇぇぇ、ナメクジ去れええええええええええええ!!!

私の願いも届かず、巨大なナメクジはこっちを向いた。ま、馬路か。とにかく静かにするんだ。冷静に・・・・

「・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・。」

ナメクジが方向転換する。良かった・・・・・と思ったのもつかの間。

「もう・・・・無理。」

急に彼が心の声のように小さなを出した。よく見ると顔が赤い。どうしたのかと思ったぐらいだった。よく見ると彼の口には手が乗っていて・・・・・・・・私の手だった。

あ、やば(テヘペロ

そう思った時には遅かった。彼は酸素を求めて私から離れた。そうするとどうなるかなんてもう分かって

いるだろう。

「ゲェッホゲホ!死ぬー!アホかお前!!窒息死するだろうが!!」

彼がなんかすっごい怒鳴ってるけど、そんなことは気にならないぐらい、私は彼の後ろの生物に目を見開き、身震いをしていた。

「おいひんむくぞテメー聞いてんのかー!!」

「・・・・・っ」

「んぁ?なんだお前、青くなってんぞ。」

「・・・・・う・・・・・しろ・・・・・・・・!!」

「ん?後ろに何か居んのか?」

心我がのん気に後ろを向いた。

しまった!

「心我!今すぐ逃げろ!!」

「あっ・・・・・あぁっ・・・・!」

やっぱり!硬直してやがる・・・・!さすがに急にこれはダメだったか・・・・!

「心我!しんが!!早くこっち来い!!」

何度も呼びかけるが、心我はこっちに来ようとしない。くっそ!

「だからアタシは人間が・・・・・!」

私は自分の武器・巨大な鎌を出した。手を伸ばしたらそこから、巨大な赤く炎のような光が出て、鎌が出てくる。

それを巨大ナメクジに向かって大きく振りかざす!

「ヘタレが大っ嫌いなんだよオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」

ナメクジの首が飛んだ。割とあっさりしすぎて少し怖かった。その予想が的中した。

ナメクジの首を飛ばした瞬間、何かが飛んでくる・・・・・。

「返り血・・・!」

ナメクジの返り血が二の腕、わき腹、太ももに飛んでくる。

「!?」

痛い。なんだこれ・・・!?まさかとは思うが・・・・・・・

匂いを嗅いでみる。それで確信した。心我が心配してくれたらしく近づいて来た。

危ない!!

「来るな!心我!!」

心我が直前で止まってくれた。察してくれたようだ。

「ど・・・どうしたんだよ。」

「これは毒だ。さらに猛毒。さっき得た情報からは、『猛毒を持つ怪物あり。』と書いてあった。多分、

こいつがその猛毒を持った怪物だ。」

巨大なナメクジを睨みつける。切ったはずの首が自己再生して生えてきている。痛い。焼けているのかと思ったがそうではなかった。若干だが溶けてきていたのだ。

私は心我の目を見た。シリアスさを出したかった。

「いい、心我。この怪物はあんたにはまだ早すぎる。ここはアタシが何とかするから、アンタは奥にある

遺跡を粉砕してくるのよ。そしたらこの怪物は消滅するはずだから・・・!」

じっと目を見る。しかし心我は目をそらし、ぼそっと言った。

「・・・・嫌だ。」

「・・・は?」

私はちゃんと聞こえた。聞こえたけど聞き直したかった。心我は私が一度目に聞き取った言葉をはっきり言った。

「嫌だ!!」

「なんで・・・?アタシはあんたのために言ってんだよ?だから早く・・・」

言い終わらないうちに彼が言った。

「俺のためを思ってるんだったら俺を一人にしないでくれ!」

「な・・・・・・・・!」

何を言ってるんだこいつは・・・!と思ったのは少しだけだった。結構イラついたが、それ以上に悲しくなった。

こいつは・・・・・人間はやっぱり自分のことしか考えていないのか。

ふんっ

「早く行け。」

「・・・・・・・!」

「早く行け!!」

何かを言おうとした心我は、うつむいて少しの沈黙。そしてそのまま小さく「わかった」と聞こえた。

はぁ・・・・・。

「・・・・・ぜってぇ助けに帰って来るからな。」

え・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「い・・・・いい。すぐに追いつく。」

心我が走っていく。その後ろ姿を見ながら私は、彼の言った言葉『ぜってぇ助けに返ってくる』の意味を、悶々と考えていた。なんとなく、その答えは分かっているけど・・・・・。

グシャリ

そうだ・・・。そんなことを考えるよりも先に、こっちだ。

私は重い、傷ついた体を何とか起こし、自分でもよくわからなかったけど、こんな言葉を吐いた。

「死んでからも苦しいなんて、酷な話ね。」



 

どこからか、大きな音が聞こえる。多分ルミリだろうとは思った。

「アイツ(俺もだけど)・・・一人で大丈夫か・・・・。」

今頃心配になってきた。アイツがいないと、俺はどうしていいかわからないし、第一にヘタレだし・・・・・やばい。ネガティブになってきた。つーか今、俺一人じゃねぇか!!

こ・・・怖ェが進まなくちゃいけねぇ・・・!俺だって女一人ぐらい待ってみせる!・・・あ、あいつ悪魔だ。

そんなどうでも良い事を考えているうちに行き止まりだ。・・・あれ?

「何もねぇ。」

遺跡も何も、壁しかねぇぞ。どうなってんだ?

そういや遺跡の場所、なんも聞いてねぇ・・・・。

あたりを見回す。・・・・・本当に何もない、と思った時、あるものを見つけた。それはキラキラ光っていて、とても綺麗で・・・・・

「しんがあああああああああああああ!!!!!!」

急に呼び止められて驚いた。逃げようと思ったがそれは一瞬だけだった。ルミリの声だと分かったから。

「よかったルミリ。無事だったのか・・・」

振り返りながら言ったが、言い終わらないうちにルミリが叫んだ。

「心我!心我どこ!?返事してよ!!心我!!」

ルミリ?どうしたんだよ!?

「ルミリ!大丈夫か!?俺はここに・・・」

「心我!?どこ!?しんが!!」

「だから俺はここに・・・」

「見えないよ!!真っ暗だよ!!」

ルミリ?本当にどうしたって言うんだよ。ルミリ!

「目を覚ませルミリ!!」

俺が叫んだ瞬間、ルミリの目は真っ暗で何もなくなった感じがした。でも、その空っぽの目には・・・・

「涙・・・?」

ルミリはその場に倒れこんだ。さっき見つけたキラキラ光る綺麗な物体は、もう見えない・・・。



 

目を覚ましたら、そこには心我がいた。・・・・なぜ心我がここにいる?

「・・・・・・・・・。」

私、どうしたんだっけ・・・・・・・。!!

「ナメクジ!!」

「はっ!?」

彼が驚いて、拍子抜けな声を出しながらこちらを向いた。

「心我!あの巨大なナメクジは!?」

「は?お前倒したんじゃねーの?」

「倒してない!だってあのナメクジは遺跡を粉砕しなくちゃ倒せない・・・・・」

全て言い終わらないうちに私は気付いた。空気が他よりきれいだ。

「あー・・・・遺跡探してたんだがなくってな。そんで迷ってて、気付いたらここに来てた。」

やっぱり遺跡は壊していない。ここにはナメクジが来ないのか・・・?では何故ここだけ・・・?

「心我・・・・・」

「あ?」 

「・・・・・・・いや、やっぱり何でもない。」

やっぱりこいつに聞いても無駄か。なんとなくそう思った。

「そろそろ行こう。いつまでもここに居ては、時間の無駄だ。」

立ち上がった瞬間、体がフワッと・・・・・軽い。

「?どうした。」

「驚いた。アンタは気付いていないかも知れないけど、ここの空気はとてもきれいだ。その空気のおかげで、アタシが受けた毒が全部浄化された。一体アタシはいつからここに居たんだ?」

「・・・・・・・2日前?」

「・・・・・・・・・・・・は?」

言っている意味があまりわからなかった。

「ごめん、もう一回。」

「だから、多分2日前ぐらいだって。覚えてないのか?」

「え・・・・・・ええええええええええええ!?2日も前から!?ってか、覚えてないって何が?」

「お前、ここにダッシュで走ってきて、・・お・・おれの名前叫んで、ぶっ倒れたんだ。」

『俺の名前』の部分が少し小さくなった気がしたが・・・・・さっぱりわからない。覚えていない。

「私は・・・・・何も・・・・・・」

記憶がない・・・?なんで・・・・・・・

「怖い・・・・。」 

「何が?」

「あぁ・・・・いや、別に怖くないよ。」

思わす声が漏れたみたいだ。身震いがしたのは確かだけど、「怖い」なんてこいつに聞かれたら、アタシまでヘタレみたいに思われちゃう。そんなの絶対に嫌だわ。とにかく前に進まないと。

「行こう、心我。」

「え、もう大丈夫なのか?」

「うん。・・・・ありがとね2日間アタシの傍にいてくれて。」

「・・・・イ、イヤ、イヤイヤイヤ・・・」

彼の顔がちょっとだけ赤くなった。少し面白い反応だったから少し笑ってしまった。すると、それに安心したのか彼は笑ってくれた。

「さ、行くよ。」

「あ、ちょっと待てよ。」

? なんだ、まだなんか疑問があるのか?

「ここに来たとき、キラキラ光った石?みたいなのがあったんだが・・・・もう無くなってんな。」

「石・・・?」

石ってなんだろう・・・・・・と考えてから分かった。

「知らん、そんな石。」

「そうか、なんか残念だ。」 

残念・・・・・・ふっ。 

「わぁーるかったわね!知らなくて。」

心我の頭を中の下ぐらいの力でぶっ叩く。もちろん心我は

「ってーなー!何すんだよイキナリ!」

とキレ気味だった。そんな心我に、私は微笑む。

「行こ?」

彼は私が急に笑ったから少し驚いた様子だったが、すぐに頷いて、彼も笑ってくれた。

 


その後はナメクジには会ったけどばんばん倒していき、ようやく遺跡のある場所にたどり着いた。その遺跡を心我が粉砕し、この洞窟を無事に脱出した。その瞬間、

テレレレッテッテッテー

心我から変な音が聞こえた気がする・・・・。見ると心我はレベル4になっていた。喜ばしいことで。

「おっしゃあ!レベル4だぜ!」

「おめっとさん。そしてお疲れさん。」

「いやいや、こりゃどうも。」

何のやり取りだとちょっと笑うと、彼はもっと笑った。それで私はおかしくなったのか、すごい笑ってしまった。こんなに笑ったのは久しぶりだったから嬉しかった。

「ぁ、あの・・・」

「あっははははははははははははは・・・は?」

何処かで声がしたかな。笑ってて聞こえなかっったのかな。・・・・・・・・・・・・・気のせいだな!

「あの!」

「ぅわぁっ!」

いきなり大きな声を出されたのれ驚いた。

目の前にいたのは、私よりも背が小さい・・・・・ロリコンが萌えそうなぐらいの背の少女だった。髪の色は透き通っている水色で長かった。角付きだが、片方の角が折れているヘルメットをかぶって、大きなリュックを背負っていた。

「・・・?なにか。」

「ぁの・・・・えっと・・・!」

その少女は、もじもじしながらもすぐに用件を言ってくれた。

「な・・・ヵ・・・・・。」

聞こえずらかったから少しイラッとした。それを察したのか、少女は慌てたように大きい声で言った。

「仲間に入れてください!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?        

初めまして。みってぃです。小説投稿したの初めてでドキドキです(Д)←

あらすじと前書きにもありますが、結構グダグダで読みにくかったと思います。諦めずに読んでくれた方は本当に嬉しいです*

第2話制作中です!次も読んで頂けたらありがたい限りです(ω*)

それではまた会いましょうノ*

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