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プロローグ



那央(なお)ちゃーんっ!」


「なに?」


...これからご飯食べに行くから





7個上の姉とそんな会話をしたのが僅か10分前


アリエナイダロコノ状況


何が楽しくて合コンの席に居ねばならんのだ


しかも

ただの合コンじゃない。

平均年齢23という大人な合コンなのだ


美弥(みや)

あんた何持って来たの…?」


そう言うのは今回の合コンの幹事 早由(さより)さんだ


持って来たとは失礼な

ちゃんと自分から付いて来ましたわ



…こんな事だと知っていたら絶対来なかったけどな


「や、あのね…

ぁぁぁぁあのっ!…

合コンだとは思わなくて…

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃぃぃ!」


そう涙声で謝るのは今回の事件(?)の張本人



なんだかなぁ…



未成年であるアタシには、大人な合コンなんてレベルが高すぎる

その前に、合コン自体経験した事がない


ご飯食べに行こうと言われ、既に予約されていたらしい個室に入ったら

いきなり大人な方々とご対面

妙に気合い入ってる女性陣と、やる気漲る男性陣が対面して座っており、その人数が今来たアタシ達をいれてちょうど5:5になる

ここまで分かれば導き出される答えは一つ


合コン



おねーさま方、おにーさま方と目が合った瞬間思い出したのは今日の星座占い

確か射手座は一位だったはず


元々、占いとか信じてるタチではない

だからと言って毛嫌いしてる訳でも無いけれど、とにかく信じてない

だけど自分も単純な生き物だったらしく

一位なんて言われたら、ちょっとは良い事あるかななんて思ったりしてた


その仕打ちがコレか

やっぱ信じるもんじゃないなとか思ってると


「とりあえず座りなよ」


と、優しい声が聞こえた


ふむ。

なるほど。

女受けが良さそうな顔してやがる


捻くれたアタシがそう思ったその人は

まぁ、俗に言うイケメン


不自然にならない程度に遊ばせた茶髪は耳位の長さ

クリッとしたブラウンの瞳に小ぶりな鼻

薄い唇に程よく焼いた肌

体も結構引き締まっているようだ

白のポロシャツにVネックの焦げ茶のニット

下はストレートのジーンズに黒革のシューズ

多分、優しいお兄さんキャラ

キレたら怖いと思う


「えーっと、那央ちゃんだよね?」


そう言ってきたのはこれまたイケメン


黒髪をワックスで軽く流して、左耳だけシルバーのピアス

鼻筋通ってて薄い唇に白い肌そして、切れ長の黒い瞳

黒のワイシャツを第3まで開けて濃い色のジーンズをベルトで止めている

ワイシャツは多分シルクだし、履いてる革靴は多分バーバリー

シャツから覗くシルバーアクセサリーもジルコニア

多分金持ちなんだろうな

だけど、醸し出される雰囲気は兄貴的なもの


「アタシ名前言いましたっけ」


なんで知ってんだてめー

と目で訴えれば


「さっき美弥ちゃんがね。

春日に見惚れてたから気付かなかったかな?

今は俺だったみたいだけど?」


と返ってきた

自意識過剰なんじゃねーのコノ男

つーかあの男は春日っていうのか


「見惚れてなんていません

強いて言うならそのジルコニアのネックレス、似たような物持ってるなって思っただけです」


「へぇ…

運命…ってヤツかな?」


そう言ってこっちを見てくる男

バカじゃないのか…

なんで未成年相手に色気振り撒いてんだよ…

鳥肌がたったし


「笑えねー…」


小さく言ったつもりだった


「やっと本性出しやがったかクソガキ」



「お互い様だろ

クソガキの相手じゃなくてあっちのおねーさま方の方に行けば?」


いつの間にかこいつと2人、隔離状態

少し離れたところで男女8人が談笑している


「俺は自分から行かなくても来るから別にいーの

そう言う那央は?」


「アタシだって好きで来てる訳じゃない

てか、いきなり呼び捨てかよ…」


これだからイケメンってやつは困る


「ふーん…

じゃあさ、俺の事は燈雅(とうが)って呼びな

それでおあいこ」


結局あんたが主導権握んのかよ…

て言うか、6個も上のヤツを呼び捨てか…


「分かったよ…燈雅」


「なんかさ、もうちょっとなんかねーの?

ホラ、年上をいきなり呼び捨てする事に戸惑いとかさ」


「生憎と、捻くれたアタシにそんな可愛い事は出来ないな」


「…お前16だろ?

可愛いくねーガキ…」


そりゃ結構な事で。


「でも、気に入った」



その一言には嫌な予感しかしなくて

嫌な予感ほど当たるってもので


それが悪魔の言葉だったと思うのはもう少し後の話


その後は…

気付いたら燈雅のベッドだった

隣に燈雅が居たし、アタシの身には赤い跡があったし

分かりたくは無いけれど、分かってしまったのは仕方ない


サイドボードにあった時計は3時を差していた


だんだん睡魔が戻って来る中で思った事




やっぱり占いなんか信じない








うん。那央ちゃんやらかしたね。

ちなみに、那央ちゃん16歳、燈雅22歳設定でお送りします。

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