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世界を終わらせようとする悪党たちの話  作者: 疲労男
3.シーファイターズ
39/57

39.人は、大切な人を忘れて生きている。

長万部町、海が近い町であり、漁が盛んであったためご当地飯としてカニ飯が有名な町。


これは3年前の話である。この町に化け物が海から攻めてきた化け物たちは建物を壊し、人を殺し、壊滅的な被害をもたらした。


そんな中、町の若者に神の力を譲り受けた者たちが現れた。

彼等は自らをシーファイターズと名乗り、化け物たちを討伐して回る。


そんな中、化け物を使役する東条三木の情報をシーファイターズはつかみ、彼女の研究所まで足を踏み入れた。


東条三木の目的は、仮想の神話。海の神であるクトゥルフの完全顕現、シーファイターズはそれを知り、彼女を止めようと動き出す。


シーファイターズは東条三木と完全ではないが再現されたクトゥルフと戦い。


犠牲を出しながら前に進んだ彼女たちは、最終的に東条三木とクトゥルフに勝利、彼女達の戦いは幕を閉じた。


…だが、彼女達は舐めていたのだ。神秘の力を。


「…桃ちゃん、どこ?」


シーファイターズの治療薬であり、犠牲になった仲間な一人、長尾光希は実に3年ぶりに目を覚ました。

神の神秘は、犠牲になった者ですら復活させたのだ。


それは奇跡であり、人間にとっては災害級の不幸の始まりであった。


__________________________

蘭越町隠れ家


「...」


ソファに座り、横に寝そべり、買ってきたホットアイマスクをつける。時刻は8時、絶好の二度寝日和だ。


「...」


ページをめくる音がする。熊谷が本でも読んでいるのだろう。気にせず俺は二度寝を。


「よし!」カチッ


カチッっという音とともに、まるで工事の音のような音楽が響き渡った。部屋全体にとどろくその音楽は、外にも漏れているほどの大きな音だった。


「ぐっ...」


慌てて、耳をふさぐ。しばらくふさいでいるとまたカチッという音とともに音楽が鳴りやんだ。


「...彼方。ロックはあまり聞かないでって言いましたよね」


「ええー、聞きたいー!!お願いー!!」


今日も今日とて、彼方を熊谷が説教している。この光景も5日目となれば日常になっていく。

俺はアイマスクを外し、体を起こして、熊谷のほうへと向きなおした。


「なあー、長万部まで行くんだろ?あとどれくらい待てばいいんだよ」


「前みたいに行き当たりばったりに動きたくないのよ。あそこまでの災害をほかのところでもやるんだったら最低あと10日はここにいたいわね」


「ええー!!!カニ食べたいカニ!」


「カニ食べたいは分からんが、そこまでここに滞在できるほどの余裕はないと思うぞ。考えてもみろ熊谷。


あいつらにはお前がワープできることは知られているかもしれんが、どれくらいワープできるかは分かっていないんだろ?それで奴らが北海道中を洗いざらい探索して、まさかの隣町にいましたーってなったらお前のワープに結構欠点があることは知られてしまうぞ」


「でもそれ以外に移動手段はないし、そもそも歩いていける距離じゃないわよ。軽く四十キロは」

「神居崎さん!」


扉が勢い良く開き、周辺の探索をしていた足李が小屋に入ってきた。後ろにはさびだらけの車がエンジンをつけたまま置いてある。


「車見つけました!しかも車の中にキーが置きっぱなしでしたよ!ラッキーですね!」


「田舎ってそういう所緩いよな。意味が分からないほど」


俺達は隠れ家から出て、車の様子をチェックする。車検は三年前に切れていた。ガソリンは半分程度残っている。

3年も放置されていたガソリンで動いているのか、やばいな。


「これって!何かに使えますかね!」


「まあ、使えるだろうな。よくやったぞ」


「ありがとうございます!神居崎さん!」


「いや使えないわよ。車検切れてるの三年前じゃない。というかMT車だし、運転できる人いない...待って、ここまでどうやって運んだの?」


「普通に運転してきました!レースゲーム昔やっていたので!あ、でも少しこすったりはしましたけど」


熊谷はそれを聞いて、ため息をついた。わかるが、まずは持ってきたことをほめるべきだと思うぞ。俺は


「...誰かMT車運転できる人いる?私AT限定」


「わたしは17だから免許取れてないー」


「僕が運転しますよ!免許ありませんけど、大虐殺した後だし今更ですしね!」


「俺が運転する。一応MT車に乗っていたからな」


「わかったわ...って今から乗るつもり!?」


俺が車の中に乗ろうとすると、熊谷が制止する。未成年二人組は速攻後部座席に乗った。


「ガソリンがいつ使えなくなるかわからないんだぞ。今乗るのがいいだろ」


「でも、普通に長万部に入るなら補足される可能性が高い」

「いや、お前のワープ能力警戒されてるなら車で向かった方が安全だろ。警戒されてないし、そもそもここから車で30分くらいだろ。余裕だ」


「...はぁ、わかったわ。安全運転でお願いね」


そう言って熊谷は助手席へと乗り込んだ。


「よっしゃぶっ飛ばせー」

「神居崎さん、お願いします!」


「...飛ばすぞ」


車は問題なく、発進し。俺達は小屋を後にした。

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