表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『朱里ちゃんの戯言』短編小説集   作者: 健野屋文乃
9章 なつめぐの章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
83/85

愛に溺れて、マリアナ海溝の底へ

マリアナ海溝に沈んでいく。

もう人の文明の気配が完全に消えたくらいの場所で、

不思議な形の深海魚が出迎え、透明な海老や烏賊が、わたしに問いかけた。


「あなたは愛されたの?」

「愛されたから、ここに来たの?」

「さあ・・・」

わたしは答えた。


さらに沈んでいくわたしの方へ、人魚が泳いできた。

人魚は微笑むと、

「愛に溺れた人の魂は、マリアナ海溝に沈んでいくの」

「わたしが愛に溺れた?」

と自分で聞き返してみたものの、心当たりがあり過ぎた。


あいつの甘い顔が思い浮かんだ。

そう、わたしは愛に溺れたんだ。


人魚はわたしの手を握ると、

「だから一緒にお出で、次から愛に溺れない様に、泳ぎ方を教えてあげるから」


マリアナ海溝の底で、わたしは人魚から、もう愛に溺れない様に、泳ぎ方を教わった。

さすが人魚だ。泳ぎ方が上手かった。


「お上手、これでもう愛には溺れないよ」

と人魚に言われて、わたしは地上に戻った。


わたしは、もう愛に溺れない泳法を、習得したのだ。


       


оО〇・-・〇Оо・-・оО〇・-・〇Оо・-・оО〇・-・〇Оо




なのに、わたしは地上に戻り、また愛に溺れた。

もうしゃーない。




おしまい



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ