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『朱里ちゃんの戯言』短編小説集   作者: 健野屋文乃
7 きらめきの章

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豹柄のお嬢さんと魔物の日 弐

「あの・・豹柄のお嬢さんって、あなた?私は、元々人間だったんだけど、三毛猫に変わってしまったの、良かったら戻る方法を教えてください。」


「そこじゃなんだから、もうちょっとこっちへおいで」


私は、豹に言われるまま、檻に近づいた。

私が檻の前に立つと、豹は、まさに豹変した。


「魔物よ、時は来た。我が望みを叶えたまえ!」


豹がそう言うと、突然、私の前に見たことがない人間の少女が現れた。

そして私は檻の中・・・・私自身が豹になっていた。


檻の外にいる少女と、入れ代わってしまったらしい。



三毛猫の私(檻の外) → 豹(檻の中へ)

豹(檻の中) → 人間の少女(檻の外へ)


凄いマジックを目の当たりにした時の様に、

ちょっと感動してしまった状態の私に、←感動してる場合か(怒&泣)

檻の外で少女は言った。


「あなたが来るのをずっ待っていたのよ。

私の代わりのあなたを、今度はあなたが私の代わりに、

檻の中で暮らすのよ。はあ~、久しぶりの檻の外」


少女はそう言うと、ゆっくり背伸びをした。


「心配しなくてもいいのよ。永遠に檻の中って訳じゃないんだから。

次の【魔物の日】に、来る・・・・かもしれない三毛猫に、私が言ったように、

『魔物よ時が来た。我が望みを叶えたまえ!』と唱えればいいのよ」


そう言い残すと、少女は夜の動物園の闇に消えていった。


どうしよう・・・・・どうしよう。


夜が明け、太陽が昇ると、檻の外では、遠足に来た人間の子どもたちが、楽しそうに私を眺めていた。


私は迷いながらも、次の魔物の日が来るのを待つことにした。

ある日、私の元にあの黒猫が訪れた。


「私を騙したのね!」


私は叫んだ。


黒猫は

「あなたを人間に戻す方法はこれしかなかったんだよ。

そして、今日が【魔物の日】だよ」

と告げた。


そして、その夜、三毛猫がやって来た。


「あなたが、【豹柄のお嬢さん】ですか?」

三毛猫は私に聞いた。


私は迷ったけど、ホントに迷ったけど、三毛猫を檻の前に誘い出し、言ってしまった。


「魔物よ、時が来た。我が望みを叶えたまえ!」


と。


次の瞬間、私は、檻の外から檻の中の豹を見ていた。

私の身体は人間に戻っていた。

私は、檻の中の新たな【豹柄のお嬢さん】に、事情を話した後、動物園を後しにした。




つづく

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