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『朱里ちゃんの戯言』短編小説集   作者: 健野屋文乃
7 きらめきの章

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軽い恋人と重い愛人

僕の、軽い恋人はふわふわと舞い上がった。

僕はとっさに軽い恋人の手を握った。


そして僕らは、青い空に舞い上がろうとした。

するとそこに、重い愛人が駆け寄ってきた。


重い愛人は、舞い上がろうとする僕の足につかまろうとした。


僕はとっさに和紙に「影武者」と書いて、向かってくる重い愛人に投げた。

和紙は、人型となり式神・影武者となった。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



俺は、式神。

俺の任務は、あるじの影武者。

あるじを追う重い愛人が、あるじの影武者である俺に抱きついてきた。


影武者としての任務は成功だ。


しかし・・・重い愛人・・・美しすぎる。

俺の心は、時めき高鳴った。


俺は紙で出来た式神なのに・・・ひと目惚れ?




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



私は愛人。重い愛人。

私はやっと追いついた愛しい人を抱きしめた。


ん?違う、これは式神。

愛しいあの人の影武者の式神。


でも・・・でも、心の時めきが止まらない。

どうしよう恋心が燃え上がる。


ダメ、式神同士の恋は・・・・




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



私は彼の軽い恋人。

私にしがみつく彼とともに青空に舞い上がっている。


地上では、私が放った重い愛人の式神と、彼の放った影武者の式神が、抱き合っていた。


恋に落ちた式神は、萌える心の為、人型を維持できず、和紙の人形へと姿を変えた。


そして、人形の心は恋で熱せられ、ポッと炎を上げて燃え尽きてしまった。


私の過去を具現化した重い愛人の式神と、彼の浮気心を具現化した彼の分身たる影武者の式神は、ポッと炎を上げて燃え尽きた。


後で、燃え尽きた灰を拾って、お花畑に埋めてあげよう。

そうしてあげると式神は、花の精霊となって、この世の春を謳歌する事と言う。




おしまい

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