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混沌 対 秩序
塵ひとつ、埃ひとつ無い部屋。
生活感をまったく感じなくなる寸前の部屋。
混沌に満ちて僕の散らかった部屋とは、
対照的な秩序だった彼女の部屋。
規則正しい秩序の部屋にあるベットに、
折り目正しくきちんと衣服をたたんでから、彼女が入ってきた。
その様子に熱を帯びた僕は、少し冷めてしまった。
混沌 対 秩序
何時何時も、
彼女は自らが作り出した、整然とした秩序の中で生活していた。
それは年々強固になって行った。
僕は何時からか、
彼女の秩序を乱すことに快感を覚えるようになっていた。
ほんの一瞬の乱れに見せる彼女の表情に、
作られた秩序によって隠された彼女自身の真実を、
僕は感じるようになった。
混沌 対 秩序
僕らの付き合いが続く限り、終わることは無い戦い。
終




