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秘密漏洩事件とウルトラマンになった日



誰にも打ち明けた事が無い秘密。


誰も知らないはずの秘密が、僕のうかがい知らない所で、その秘密は漏洩していた。



それは僕が日直だった日。



音楽の授業が終わり、既に誰もいなくなった音楽室で楽器を片付けた後、



僕は鍵を振り回しながら出口に向かうと、突然ドアが開き僕が好きな彼女が音楽室に入ってきた。



僕と彼女は音楽室の密室に2人きり。


窓からは、人の恋愛事が大好きなクラスの女子達が好奇な目で、音楽室の中を窺っていた。



この状況はどういう事だ?



僕の体温を急上昇し、現状把握に追われた僕の思考回路はヒートアップした。


僕が彼女の事を好きな事は、心の奥に仕舞われた秘密だったはず。


誰かが僕の秘密を漏洩したんだ。



犯人は誰だ?


 


僕の問いに、僕の思考回路は


「お前の彼女への態度を見れば、お前が彼女を好きだって事は誰だって解る。」


と、僕自身が秘密漏洩に関わった事を暗に語った。




この状況のもう1つの謎。


もう1人の当事者である僕の好きな人が、この密室に入ってきた理由は?




無理やり押し込められた風には見えなかった。


彼女はそういうキャラではない。



ヒートアップしすぎて熱を帯びた僕の思考回路はこの状況から


『彼女は僕の事が好き』


と結論付けた。



思考回路の結論に、僕の心は燃え上がった。



さらに、音楽室の中を窺っている女子達の好奇な視線が、僕の心をさらに燃え上がらせた。



僕の心の炎上を危惧した、僕の胸についていたウルトラマンのタイマーが鳴り出して、



これ以上地上にいる事が出来ない事を警告した。



僕は彼女ぎゅっとを抱きしめると、音楽室の天井を突き破り、L17星雲に飛び立った。



・・・そんな気持ちになった。



現実には、ただ時間の経過を待つ事しか出来なかったって、話。



おしまい!


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