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彼女の自信



僕が


「君の事、好きになりすぎて苦しい。」


 と彼女に言うと、彼女は


「一生、苦しめてやる。」


 と言った。



 僕は笑って



「一生?・・・人を恋で一生苦しめる事なんて出来るはずはないよ。」



と言った。 



 彼女は僕の顔に近づいて、僕の目を自信ありげにじっと見つめた。



そして再び


「一生、苦しめてやる。」


 と呟いた。


 



 僕は、彼女の透き通った瞳の奥にある、彼女の心の奥に仕舞われた記憶に引き込まれた。


 



遠い昔の記憶 



遠い昔の約束 



風が吹く丘の上での出会い



命懸けの禁断のラブロマンス



落城寸前の城で、誓った永遠の愛



遺伝子に刻み込まれた、2人の宿命



そして、未来永劫続く拘束



 



その時、僕は彼女の言葉が、動かしようが無い事実である事を悟った。



「何か言いたい事は?」


 と彼女は僕に問いかけた。僕は


「好き・・・です。」


 と答えた。



そして、僕は



千年の昔から、ずっと求めていた愛する人を抱きしめた。



 




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