3/3
夢想
夢を見た。いや、正確には夢を見ている。
明晰夢というものがあるだろう。恐らくそうなんだろうな、と思う。
浮遊感が漂う夢の中、自分は花畑の中にいた。ここがどこなのかは分からないが、太陽の眩しい中、蝶が飛んでいた。それを自分は遊びのためか、それともその蝶が必要だからか、それを無我夢中で追いかけた。
いくら手を伸ばし、捕まえようとしても隙間から漏れ出でてしまう。蝶の鱗粉が指に着き、手に粉っぽい感覚も着く。しかし、まるでそれはハナから触れることができないような感覚に陥るほど捕まえることが出来ない。
そうして上を見上げるうちに――
鍋の底が抜けたように、突然の落下をした。
蝶は自身と対照的に高く舞い上がるが、自身はその蝶すら見えないほどに無惨に落ちていく。
もしかするとその蝶が舞い上がっているのではなく、自身がそう見紛う程の急速な落下をしているのかもしれない。
あたりは花畑や太陽など無かったかのように暗闇に包まれ、蝶すら見えず、無限の落下感に気分が悪くなってくる。
そんな中不意に頬を張られる感覚がした。
何も無いような無限の暗闇を落下する中、痛くは無いが少しの衝撃を感じるような強さをひたすらに感じ続け―
私は目が覚めた。




