出会いと変化
~特異鬼制教導機関~
「それでは裏人さん。
ボクが入ってから10秒経ったら入ってきてくださいね。」
「うん。
わかった。」
「ふふ、楽しみにしていてくださいね。」
「いいから早くいっておいでよ。」
「はい!」
楽しげに後ろを振り返り、玄関の扉のその奥へと身を隠す瑚々の様子は何とこう、心地よいものなのだろうか。
その笑みを見るだけで元気になれるのは、おそらく自分が彼女を意識し始めているからではなく、万人が共通して感受するであろう心情のはず。
と心の中で一人、戸惑いながらもこんな関係が美しく望ましいななんてしみじみ考えていた裏人は、その万病に聞きそうな笑顔を脳裏に焼き付けつつ、適当な10秒を心の中で数えていく様子を見せていった。
人っ子一人の姿や気配すら感じられず、息苦しさに似た緊張をも混じっているような内心がざわめきを覚える、シンッと静まり返ったこの階層の廊下で佇んで。
「...(こうしていると、何だか少し、怖いな。)」
そんな内情も恐らく、静けさと一人になった現状が巻き起こす孤独によって焦燥感がもたらされているのであろう。
広いだけで誰ともすれ違わず、防音性能が高いのか多数の部屋から漏れる雑音ひとつなく、質の良さを演出してか少し暗めの照明が不気味さに拍車をかけていた。
するとそういった奇妙な心地から、さらに焦りを孕んだ内情は尿意すら湧き上がらせるように膨れ上がっていき、結果裏人の緊張感を加えて強める要因へと発展していくのであった。
十秒なんて経過するのも待つ必要は正直ない。
だが何かを楽しみにしているらしい瑚々のため、恐ろし気な現況でも先の笑顔を思い返し、彼女の気持ちを雑に扱わないよう適当な善人を演じる裏人はゆっくり目を閉じて、時が過ぎ去るのを黙って待っていった。
そしてそろそろだと頃合いを見計らうと次第に扉へと手を伸ばし、少し強めにノブを手繰り寄せると中から注がれる、明るくも温かみのある景色の中へと身を投じていくのだった。
その先で待つ彼女の、恐らくしょうもないであろう楽しみの一つへとしっかりノッてやるような、清く美しい面倒見のよさと心の広さを振り撒いて。
ガチャ―――――
「おかえりなさいませ。
お疲れ様でした。
ご飯にしますか、それともお風呂にしますか?―――――」
「...ふふッ。」
例え狂った現実なのだとしても、案外悪くないかもしれない。
なんて思わせてくれる現況は...この笑顔が待つ家に毎日帰れるのだという喜びは、おそらく自分が彼女を意識し始めているのではなく、万人が共通して感受するであろう心情のはず。
と、そんな内心を浮かべた裏人は彼女のやりたかったリストの一つに助力するよう言葉を返しながら玄関に足を踏み入れ、後の廊下に扉の閉まる音だけを響かせていくのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ねぇ、瑚々?」
「はい、何でしょうか。」
「住んで、るんだよね?
ここに。」
「そうですけど。」
「こんな、何にもないところで生活してるの?」
「いえまさか、そんなわけないじゃないですか。
ボクの部屋は奥にありますよ。」
「だよね、びっくりした。
あまりにも何もないから...って、流石に冷蔵庫くらいは必要じゃない?」
室内の様子は思った以上に簡素な印象であった。
いや簡素というか、質素というか...何もない、というのが正しいか。
先に説明された通り、この家には自身と瑚々に、藤咲 逢花と名の少女の三人が暮らすつもりらしいのだが。
女の子らしい気配の全く感じられない広々としたリビングは玄関から伸びる意味のない廊下の先に構えており、その内装はデカデカとした窓とそこから見える府内の高価な景色がこれでもかと浮いてしまうほど不気味なものとなっていたのだった。
怖いくらいに、生活感が感じられない。
大型家電どころか小型家電に机や椅子、小物類から掃除道具、キャビネットやチェストの収納家具諸々、人間の生活において必要とされるであろうモノが何一つとして見つからないのだ。
またそんな状態がまるでがらんとした室内の様子や先の壮大な窓から差し込む日光と合わさり、薄暗くカラッと乾いた恐怖そのものを演出しているようでもあった。
これならいっそ廊下にいる方がまだマシだったのではないか、なんて傷心気味な内情すら顔をのぞかせるほどに。
そう、目前の奇妙な光景から驚きより恐ろしさに近しい感情を受け取った裏人は、輪をかけて不気味さを演出している瑚々の笑みに対しても心配するような内情を浮かべ、すぐさま口を開く様子を見せていった。
遠くの方から響く別の何かの生活感を無視したまま、一心に彼女の笑みが無理やり浮かべられた薄っぺらいものではないことを確かめるため。
「基本、食事に関しては外なので、冷蔵庫は必要ありません。」
「飲み物とかは?」
「ボクの部屋にウォーターサーバーがあります。」
「じゃあ、瑚々が部屋以外で過ごすことって?」
「自室に戻る時は基本リビングを通らないといけないので。
あとはお風呂とお手洗いに行く時くらいですね。」
「うわ絵に描いたような引きこもりだ。」
「でもでもお任せください、料理は得意ですから。」
「本当かよ。」
慎ましやかながらにけたけた笑う、瑚々の可愛らしい笑い声が何もない部屋に反響していく。
そんな彼女が指さした先には、リビングから続く玄関へ向かうのとは別の扉が存在していた。
彼女の口ぶりではそこからさらに廊下が伸びていて、奥へと連れて洗面所とお風呂場、化粧室、瑚々の部屋、藤咲 逢花の部屋、物置、物置、化粧室、裏人の部屋、といった具合に部屋が続いているらしい。
何ともわかりやすく、大所帯で住むことを想定されている間取りであろうか。
物置などと呼んでいるが、これもどうせ瑚々がそう呼称しているだけで、十二分に人が住める立派な部屋なのだろう事は察しがついている。
またその扉の真正面、玄関から続く方の扉から見て右側にはさらに襖のような仕切りが見えており、その向こうには質の良く広々とした和室まで用意されているときた。
それなら総計、巨大すぎるリビングダイニングキッチンとその古風な部屋を含めると、ここの間取りは6LDKとなり2つのトイレまでが完備されているということになる。
一体、誰向けの家なのだろうか。
もしかすると一企業のオフィスにするとか、イベント事のために一日貸し切りするとか、そういった使用用途の方がしっくりくるのではないか、なんて思いすら沸き立たせる事実に裏人も若干引き気味のまま瑚々の後に続く様子をみせた。
現状は一応部屋紹介が如く、「ご案内いたしますね。」と言っていた瑚々の背中を追っている状況なのであるが、ほとんど曖昧にそれらの説明をこなす彼女の素振りは彼女自身も間取りをよく覚えていないのであろうことを顕著に示しているようだった。
さらに、「ボクの部屋は居住スペースの中では一番手前にあるんですよ。」なんて言わなくていいようなことまで口走っている様子も、恐らく自分に言い聞かせるためにあえて口にしたものなのであろう事に察しがついている。
そのため、自分の部屋に入ろうと洗面所を覗くこのアホ面は、決してこちらを笑わせようとしているのではなく、気が抜けたときに出る彼女の天然が発揮されたものなのであろうことも理解できていた。
少しおかしく思えてしまうがなんとなく、彼女のことが分かってきた気がする、とは裏人の心情。
それと同時にジトッとした目つきが無意識のうちに自身の表情へと張り付いていたのも、裏人の心情が形を現したものだと言えよう。
「な、冗談ですよ。
あの裏人さん、冗談―――――」
そんな彼の様子に、「あはは。」と恥ずかしそうに笑う瑚々の姿は心なしか小さく見えていた。
今までの完璧超人の姿とは、もう本当によそ行きのものだったのであろう。
その証拠に一度自身の家、つまりは一番安らげる場所へと足を踏み入れた彼女は先程から強者の雰囲気すら感じられず、おっとりと朗らかなオーラがだだ洩れになるまで腑抜けたような印象を浮かべているのだった。
教育係が何のその、そんな二人の様子をまんまシチュエーションに当てはめて考えてみると教え子に当たる裏人から、ほぼ失望に近いような視線が送られている教師、という構図が出来上がってしまっている。
またそんな様子に彼女たちの内情を知らずとも、恐らく一般的な解釈は当てはまらないのだろうなんて考える彼は、その事実がさらに瑚々の笑みを恐ろし気に際立たせている要因に繋がっているのだと悟ってしまうのだった。
そしてそうやって二人ボケにツッコミを重ねる...というか天然に呆れたため息を放つだけの光景を見せる乾いた空間は、間もなくゆっくり静かに瑚々にとっての気まずい静寂を訪れさせるまでに至るのだった。
「ちょっと、何してんのよあんたら。
扉の前で。」
するとそんな空間へと突如として、可憐で可愛らしい瑚々の声とは対照的な、気の強さが込められた別の女性の声が響き始めた。
スッと耳なじみがいいわけではないが、その場にいると安心するみたいに芯があり、頼り切れる温かみの込められた響き。
それが聞こえてくるのは目前に控える扉の向こう、つまりは洗面所の中からである。
と、裏人はこの部屋に入ってから何となくで感じ取っていた謎の気配が、勘違いではなかった...もっと言えばおぞましい存在ではなかったことへの少しの安堵を浮かべ、そのままゆっくりと視線を扉に向けるような仕草を見せるのだった。
そして照れ隠しに佇む少女との気まずい状況を俯瞰し、現況を発展させてくれる強い意志の感じられるそれに大きな信頼を置くと、今後の展開を全て任せ切るかのような雰囲気を浮かべるのであった。
「なんで自分家の間取りが覚えられないかな。
本当に。」
「あーえっと、藤咲、逢花さん?」
「ん、そうよ。
逢花でいいわ。
よろしくね、裏人くん。」
当然その声の正体とは今の今まで姿を見せなかった、藤咲 逢花と名の少女のものであろう。
そう当りをつけていた裏人は次いで確認するかのようにその名前を口にして、見事的中させた当人からこれまた当然のように挨拶が飛び、二人の自己紹介は滞りなく完結する様子を見せた。
やはりというべきか流石というべきか、声質からもわかる通り彼女は簡潔に話し合いを進めてくれるタイプの人物であるらしい。
それが分かった上で尚、はっきりと現状を把握しているような雰囲気すら感じられるとは、何とも心強い同居人であろうか。
そんなことを思った裏人は、その逢花からの返答に扉を閉めようとする瑚々の動きを制止して、彼女の手ごとドアノブを鷲掴みにするよう行動を起こすのだった。
その際瑚々がビクッと体を強張らせるような小さな反応を見せたのだが、残念ながら彼の意識はもうそこにはなく、裏人が動きを止める姿などは見ることができなかった。
今はとにかく助け船となるであろう逢花の声に縋り付き、安らげる場所へとたどり着いたことで心身共に休息を求めているらしき自身を軽く労わってやりたいところだったから。
そのため、焦りを孕んだ内情は生きていく上で最も必要とされるであろう危機管理能力...いやこの場合、常識といった方が正しいか―――――
本来の、人としての常を大幅に欠落させてしまうまでに至るのだった。
瑚々が精一杯に扉を閉めようとしている仕草に、なぜ引っ掛かりを覚えるまでに達しなかったのだろう。
また現状とこの場所に自分たちの配置が一体何を意味しているのか、どうしてそんな当たり前のことを考慮することができなかったのだろう。
なんて後から思い返して自分を卑下してやりたくもなるような内情に気付くことができなかった裏人は、次の瞬間には後先考えず力ずくでドアを開け放つという愚行を行ってしまうのだった。
助力が得られると一心に、焦燥感と自身が楽をしたいとの思いを込めて、この場においては何とも最悪手となるであろう喜びに満ちた笑みを浮かべながら―――――
「だから言ってたでしょ、少しは部屋から出てきなさいって。
もう今日は私が裏人君を―――――」
案内するよ、なんてことを言ってくれるつもりだったのだろうか。
だがその返答は最後まで聞き届けられることがなく、虚しくも静寂が訪れたその空間に反響して消えゆく様子を見せるのであった。
早急な手助けを要求すべくこれらの行動を起こした裏人の目に映るのは、バスタオル一枚に身体を包み、フェイスタオルで髪の毛を巻き上げただけの生まれたままの一人の女性の姿であった。
その瞬間、何を理解しておらずとも肌色の面積が思った以上に多かった光景へと顔の熱が跳ね上がっていく心地を受け取った彼は、そのまま無意識のうちに頬を赤みで染め上げるまでに至ってしまう。
そして急ぎ扉を閉めようと体ごと手前に引く裏人は隣でクスクス笑う瑚々のムカつく意思表示に、複雑な心境を浮かべるのだった。
何がおかしいのか、その事実を知っている当人間のみで完結される理解し難い状況と、申し訳なさからくる焦りによって。
「ちょっと、女の子が脱衣所にいるんだから、色々察しなさいよ。」
「―――――いやほんと、マジで、申し訳ない。」
「ふふふ、裏人さんのエッチー。」
「あんたよ瑚々、結局いつも悪いのは。」
「えー。」
不貞腐れたように文句を言う瑚々の姿なんて初めて見た。
そして思った以上に逢花の反応が薄かった...なんてことに違和感を感じている自身は、恐らく一切反省などしていないのだろう。
そんな自分がさらに憎らしくも思え、ともすれば再度ぶり返した彼女への申し訳なさがぐんぐんと胸を突いてくるように広がってくる裏人は、少しだけ俯くように下を向いた。
だが、何とも仲睦まじく朗らかな会話を済ませる二人のやり取りに、多少は心が救われたような気もする、と。
未だ熱の冷めない顔を手で覆い隠す彼は、そっと隣で浮かべられたにやけ面にも目を向けることなく、彼女からの分かりやすくこちらを陥れるかのような小言を受け取るまでに至るのだった。
「裏人さん、興奮しました?」
「うるさい。」
「顔真っ赤。
照れてるんですか?―――――」
「もううるさい。」
普段はなんとなく、摩訶不思議な敬語でしゃべっているはずなのだが、やはりこの部屋に着いてからの瑚々の様子は少し変わっていた。
それが元の彼女の性格なのか、はたまた気の知れた藤咲 逢花の前だと変貌を遂げるのかは未だ不明。
ただ、そんな彼女の新鮮味に満ちた様子を見ることができているのはもしかしたら光栄なことなのかもしれない、と。
少しうれしくも思える状況の中でそんな複雑な心境とともに揺れ動く胸の内を落ち着かせるよう裏人は、そうやって素っ気なさ気な態度を取って見せるのだった。
そして脱衣所から聞こえてくる足音や服を着る音を待つこと数分間、瑚々との間に特段会話もないままで、今度は信頼できる案内人の姿を待つ様子を見せるのだった。
ガチャ―――――
「お待たせ―――――」
「わ、せくしー。
逢花ちゃん新しいキャミソール?」
「そ、かわいいでしょ。」
「ちょっと際どいですけどね。」
「何よ別に減るもんじゃないでしょ。」
「減りますよ。
女の価値が。」
「大丈夫、もう必要ないし。」
「でも裏人さんがケダモノの目つきで見てますよ?」
「それは困ったわね。
…こっち見ないで。」
「なんなんだ。」
これまでの人生はすべて、幻だった。
これまで出会ってきた人たちは皆、幻想だった。
だからこそこの日本国という現実に対しては今の自身の常識が通用するかわからないなんて、これ以上ない疑問にそこから続く恐怖心を長らく感じてしまっていた裏人。
だが今この瞬間だけは自分の解釈の方が正しいと自信が持てよう。
理不尽な白い目とケタケタ笑う瑚々の可愛らしくもムカつく様子に下着姿の女性の、同い年の男の前でも堂々としていられる佇まいとは、誰がどう見ても普通ではない状況に該当するはずだ、と。
目のやり場に困る裏人は未だ少し俯き気味に床へと視線を送ったまま、それでも三人の空間で変に思われないよう軽く取り繕うような雰囲気を浮かべ、さらっと二人に相見える姿勢をとって見せるのだった。
そしてこのやりようのない空気を手早く取っ払うためにと、今度は自身がことの顛末を進めるため声を出し、現況を流す心意気を形にして見せるのだった。
「とりあえず、ちゃんとした服着れば?」
「ん、まぁそうね。
じゃあもうちょっとだけ待っててくれるかしら。」
そういってそそくさと立ち去っていく彼女の後姿は、特にキャミソールから覗く下半身は上半身以上に危うげな下着が着けられており、年相応のキメ細かくハリのある肌と健康的で瑞々しい臀部の形がくっきりと映っていた。
そんな場所にまで視線が向いてしまうなんて、一般的な男であれば誰しもが無意識に行ってしまう愚行というものなのだろうか。
と、咳払い一つで自身の内情を落ち着かせようとしている裏人は、スッと視線を逸らすと何でもないような面持ちを浮かべて見せるのだった、が。
隣でその様子を伺っていた瑚々がまたもや嬉しそうな微笑みを浮かべ始めると、そんな彼の仕草に気付いたとばかりにニタニタとその横顔を見つめてくるまでに至っていた。
そして次いで性懲りもなく、からかうような言葉を放ってくるのであった。
もうすっかり仲良くなったなと、少し前までの瑚々であれば言わなそうなことまで口にする彼女の様子に、それでも案外悪い気はしないなんて...いや教室でも似たようなことを言っていたか。
「裏人さんはおっぱいよりお尻派でしたか。」
「じゃかましいわ。」
照れ隠しのつもりなのかは自分でもわからない。
...いや、瑚々への返答に関してはもう呆れた物言いになっているか。
なんて自身の内情を俯瞰した裏人は、それでもケタケタ嬉しそうに笑う彼女の様子を横目にその場で深呼吸する姿を見せた。
想像以上に大きく膨らむ肺と、思ったより注ぎ込まれる空気の圧に、息が詰まっていたのだという事実をマジマジと実感させられる。
同時に先程この場から立ち去っていった逢花のお風呂上がり、その女の子らしい香りが香料と温もりの双方から伝わり、一瞬だけ今の状況を恥ずかしさとして感じさせられるまでに至っていた。
これまでの幻惑や教導機関での出会いでも目にすることがないほど、可愛く綺麗で美しい二人の同級生と、同じ屋根の下で暮らすなんて。
改めて言葉にしてみても現実味がないと、今のワクワクしている内情が決して異性との同棲生活に鼻の下を伸ばしているなんてことではないことを祈る裏人は一人、吸った息を大きく吐き出す様子を見せた。
そうして次に逢花がその場に帰ってくるまでの間、特に理由はないが脱衣所からお風呂場までの様子を場所の把握のため、観察するよう行動に移すのだった。
決してお風呂上がりの女子が残した環境を、なんてことは考えていない...はず。
 




