53.乙女ゲームの世界へ転生☆の方がまだマシだった気がする
これで天空神殿に囚われた白い蝶は終わりです。
今回の章はリディアのパワーアップイベントと謎が解けていく回なだけあってすごく長くなってしまいました。
次回から夏の国の孤児院です。いつも読んでいただけてうれしいです。ありがとうございます。
『なに!?前世の記憶を持っている!?これはめずらしい!ちょっと記憶を見せ…おお!すごい!なんじゃこれは、乙女ゲーム!?』
白地に金の文様の描かれた床と天井。
壁はなく白の柱数本が天井を支えていた。
そこにいるのは太陽のお面をつけた太陽神と、今世の光の巫女としてこれから生を受ける金髪の少女。
不気味な太陽面の変態神様に脳内を覗かれている少女はため息をつく。
「すっごいめんどくさそうな世界に転生しちゃった。しかも私光の巫女とかキャラじゃないんですけどー」
少女は前世の記憶を持ったいわゆる転生者だった。
///////☆
結局太陽神が少女の脳内を覗くのやめたのは1時間後だった。
『あーあ。リディア、前世の記憶を持っているのにどうして乙女ゲームの世界に転生しちゃった!じゃないのじゃ!』
「はぁ。前世持ちだなんて言うんじゃなかった。まさかこいつが異世界転生系物語と乙女ゲームが好きだったとは」
出会ってまだ数時間だがリディアはすでに疲弊しきっていた。
享年20歳。女子大学生。死因、飲酒運転のクソジジイにはねられた。気が付いたら光の巫女として異世界へ転生しており、彼女は太陽神の元にいた。
彼女はこの世界の在り方や光の巫女としての使命は誰に教えられるまでもなく理解していた。不思議な話だが、だから彼女は特段慌てることもなく現状を受け入れていた。
ともかくリディアはこの失礼極まりない神様に畏まっても無駄というか無理と判断し、せんべい(太陽神様に出させた)を食べながらため息をつく。
『わし、リディアの「うそ!いつのまにか逆ハーレムぅ」が見たかったのにぃ』
太陽神はだだっこのように床に寝そべり暴れた。
隠すことなくその姿にドン引きするリディアの視線に気づいてか、太陽神は期待を込めた目で彼女を見る。
「いやいやなにその目。私に異世界転生のヒロインやれって言うの!?無理だから。ていうかこの世界の運命作った本人がそれを言っちゃっていいわけ?」
『そうだ。それじゃ!今から運命作り変えればいいのじゃ!さっすがリディア~。前世の記憶持ちだけあって頼りになるぅ』
リディアは文句を言ったのだが、どう解釈したのか太陽神はそれをアドバイスとして受け取った。
ポジティブすぎて怖い。
「いや言っとくけど。私が光の一族でこの世界の主人公である限り、自分の未来というか結末がわかっちゃうわけだから、乙女ゲームに転生しちゃった風にしても意味ないと思うけど」
『よーし!リディアがイケメンと仲良くなって、言い寄られちゃう的な運命をつくるぞーい!あー、でも運命の相手は一人だけだから、逆ハーレムエンドは無理かのぉ』
「聞いてないし」
太陽神が一人興奮しながらなにか作業をし始めたために、リディアは仕方なくせんべいを食べながら待つことにした。
『じゃーん!』
意外と早かった10分後。
太陽神がノートパソコンを手にしてリディアの元へ走ってきた。
パソコンの画面にはかつて大学の友人に無理やり押し付けられた懐かしの乙女ゲームに似ている絵が映し出されていた。
あくまで似ているというだけで、画面の中の少年少女たちは友人の乙女ゲームの人物とは異なる。が、嫌な予感がした。
というか画面中央でぶりっ子ポーズをしているのが今世での自分の姿だというだけですでに嫌な予感は的中している。
「太陽神様、なにこれ」
『リディアが言っておった乙女ゲームとやらを作ってみました~ちょ!危ない!』
ノートパソコンをぶん投げて壊そうとしたら、太陽神に奪い返された。
「チッ」
『こっわ!』
舌打ちするリディアに太陽神は震えているがしったことか!
リディアは怒りをぶつける。
「なにをしているのかと思っていたら、あんたほんとになにしてんのよ!?さっさと私の運命を見せなさい!」
『だってリディアの話を聞いていたら作ってみたくなったんじゃもんっ。やってみて!ささ!』
リディアは押しに弱い。
太陽神のキラキラと輝く瞳に負け、同時に彼が作った乙女ゲームとやらにも興味があり、リディアは乙女ゲーム『魔法使い見習いと五人の王子様 ~いつか君を迎えに行く~』は長いため、略して『いつ君』をプレイし始めた。
さて何十時間をも有したゲームを終えて。
全ルート全エンドを終えたリディアは静かに激怒した。メロスもちょっとびっくりするくらい激怒した。
「いや、最初は乙女ゲームっぽいけどなんで本編入ったらバトルなのよ。しかも7人+ラスボス!攻略対象もしくは悪役の大半が闇の使者ならともかく、7人中3人が本編で初めて出てくる敵ってどういうことよ!クオリティが低い!やるからには他3人の過去に迫ってよ。なんでこの子たちが闇の使者になったのかいまいちわかんない」
おもしろかったにはおもしろかった。
だがとにかくバッドエンドが多いし、選択肢を一つ間違えただけでもヒロイン、攻略対象、悪役が死ぬとはどういうことだと嘆きたくなった。
後半からは心が廃れて種類豊かな全バッドエンドのコンプリートを楽しんでしまった。
『ちなみにどのルートが一番よかったんじゃ?』
「え?まあしいていうならリカのハッピーエンド?攻略しやすかった。でもリカルートだとアリスが悪役になっちゃうからなぁ」
『ほぅほぅ。ところでリディア、お主リカのウルトラハッピーエンドはクリアしておらんじゃろう』
太陽神に言われてリディアは思い出した。たしかに先ほど全ルートの全エンドを制覇したと言ったが、リカのウルトラハッピーエンドだけは達成できなかった。つーかウルトラハッピーエンドってなんだよ。めんどうくさい設定つくりやがって。
『リカがなにを思ってヒロインに惚れたのか知りたくない?』
「知りたいかも。なに?攻略本くれるの?」
『んー?リカの行動は見ることができるが、感情はわからんからのぉ。攻略本とは言わないが、まあ興味を持ってくれたようでよかった』
不穏な言葉に嫌な汗が頬を伝う。
リディアの予感を裏付けるように、神様は満面の笑みで彼女の額に指でツンとつついた。
瞬間彼女の脳内を映像が駆け巡る。
「なっ……」
『そう言うと思ってなんと、当初予定していたリディアの運命を変えて、乙女ゲームの世界に転生風にしてみました~!さすがわし!神様!気が利くぅ~』
脳内を巡っていた自分の運命、自分の一生の映像を見終えたリディアは唖然としながら太陽神を見た。
「は?」
『お主の運命をこの乙女ゲームと同じようにしました。てなわけで攻略お願い☆彡』
「はあ!?ていうか当初予定していた運命を変えたって言ってたけど、それって大丈夫なわけ?後半はともかく、前半の孤児院編。こんなふざけた運命にして…」
太陽神の態度にカチンとくるが、リディアは努めて冷静に接した。
しかし太陽神が「ノープロブレム~」と踊るので、蹴った。リディアは悪くない。
『イタタ。もぉ大丈夫だって。ちなみに見て分かったじゃろうけど、お主の運命は、「いつ君」で言うと、逆ハールート頑張ったけど、リカルートにしました。でもバッドエンドです的な内容じゃからの』
顔がひきつる。
「バッドエンドは認めるけど、なんで逆ハールートに片足ツッコまなきゃいけないのよ!ていうか、ほんとうに私の一生がこんな運命でいいわけ!?当初予定していた運命ってやつを勝手に変えて問題はないの?」
思い出したくもないが、さきほど太陽神に見せられた孤児院でのリディアは誰にでも愛想のいい、特にイケメンに愛想がいい八方美人タイプのビッヂ(リディアの主観です)だった。
こんなのがほんとうに光の巫女でいいのか。つーか神様は乙女ゲームのヒロインをなんだと思ってるんだ。と思うところはたくさんある。
しかし今世、光の巫女として生を受けた以上、神様の創った運命とやらに従うつもりはある。たとえビッヂだとしても、リディアは演じるつもりがある。ほんとに嫌だけど!
だが当初予定していた運命とやらがあると言われれば、気になってしまうのは当然のことだ。
『いいのいいの。確定した運命さえ変えなければ問題はないのじゃ』
太陽神は「ノープロブレム」とまだ踊った。今度は蹴って殴った。
「確定した運命ってなに?」
『仕方がないのぉ。運命を創る神様の裏事情を見せてやるか』
太陽神が指を鳴らせば、天井から何枚もの紙が降ってきた。
そのうちの数枚を彼は拾う。
「なにそれ」
『これに書かれていることはすべて確定された運命じゃ。確定した運命はわしにもどうすることができない絶対の決定事項ね。さすがにすべて教えることはできんが、特別にちょこっと教えてやろう。
リディア・ミルキーウェイ。
3歳穴に落ちる。
6歳リカに出会う。
10歳降神術を会得。
16歳死亡。
と、これらは確定された運命じゃ』
いままでふざけた会話しかしてこなかったためか、突然話が難しくなったように感じてしまい頭が痛くなる。
とりあえず、
「…降神術や死亡とかはわかるけど、3歳の穴に落ちるっていうのが確定された運命ってどういうこと?」
首をかしげて問えば、太陽神も同じように首をかしげた。
『わしに聞かれてものぉ。お主が3歳で穴に落ちるというのは確定された運命としか言いようがないのぉ。別にわしが確定された運命を決めているわけじゃないし。わしの仕事は、あくまで確定された運命を踏まえての光の巫女を中心とした生物の運命を決めることじゃし』
太陽神はふざけた神だが、仕事はふざけているわけではないようだ。
『まあようするに。お主は17歳になる前に死亡する。じゃがその死亡理由はなんだっていいのじゃ。お主に見せた先ほどの運命では、リディアは闇の化身を浄化して死亡するということになっておる。が、別に食中毒で死んでもいいし、笑いすぎて死んでもいい』
「じゃあどうして闇の化身を浄化して死亡っていう運命になったのよ」
『だって運命が確定されているのはお主だけじゃないもーん。わしは動物から精霊、植物、人間、すべての生物の確定された運命を知ったうえで、リディアの運命を考えにゃならんのじゃぞ』
「理解不能ー」
頬を膨らませれば、太陽神が「しかたがないのぉ」と肩を下げる。
するとまたさきほどと同じように何枚もの紙が降ってきた。
『ほんとうはだめだけど特別じゃぞ?わしってば、リディアのこと気にってるからさぁ。たとえば、エルト・シルヴァスタ。16歳、闇の化身として覚醒。200歳、死亡。
エル君、16歳で闇の化身として覚醒するのに、死なないのじゃぞ?闇を浄化することができるのは光だけじゃ。つまりリディアちゃんが浄化するしかないってこと』
エルと言われて思い浮かんだのは、黒銀色の髪に紅色の瞳の青年の姿だ。
たった一度の映像だったが内容はきちんと脳内に入っているらしい。たしかに彼は闇の化身として覚醒していた。
『別にわしとしては、エル君が16歳から200歳までずっと闇の化身続けて、リディア16歳はどこかで野垂れ死にしてもよいのじゃぞ?
でもさ、聞いてよ。
アリス・クラヴィス。16歳、浄化間に合わず、闇と同化し死亡。
リカルド・アトラステヌ。17歳、目の前で最愛の人が闇を浄化して死亡。
アオ・イルバルト・レヴィア。27歳、光の巫女を刺す。
アルト・ヴェルトレイア。17歳、光の巫女に致命傷を負わせられる。
わかったじゃろ?もうさー、なんか事件が起こって結果リディアが闇を浄化して死ぬ舞台が整ってしまっているんじゃよー』
ずらずらと一気に説明された内容にリディアは頭が痛くなった。
最悪なことばかりが確定している。
「…勘違いしないでほしいんだけど、私は前世の記憶を持っているけどこの世界に光の巫女として転生した以上、私は神様の創った運命は受け入れるよ。運命通りに生きるつもり。たださ、確定された運命ってやつを決めてるのは誰?一発殴りたいんだけど」
バキボキと柔軟するリディアの目は完全に据わっている。
そんな彼女を見て太陽神はぷんぷんと怒る。ぶりっ子か。
『わしだってこんな悲劇みたいな運命作りたくなかったし、殴りたいぞー。でも、確定された運命というやつはわしら神であっても手の及ばない場所で作られているから、どうにもできないんじゃよー。確定された運命を無視するのはダメって、天界の法律で決まってるしぃ』
仕事はまじめな様子の太陽神がこう言っているのだ、確定された運命にヤジを飛ばすことすら無理なのだろう。
リディアはあきらめてため息をついた。
「ちなみに当初予定していた運命にこれから変更するっていうつもりは…」
『ないない。だってあれおもしろくないもん』
リディアはさらに深くため息をついた。
この神様仕事はまじめだけど、楽しいこと大好きな性格は仕事にも反映されてしまうようだ。巻き込まれる方は全く楽しくないがな!
「…神様は私に乙女ゲームの主人公としてリアルで攻略してほしいんだよね」
『うむ。リディアのドキドキわくわくの16年11か月を見るのが楽しみじゃ』
「なら運命見せたら意味なくない?私結末知ってるし結末通りに動かなくちゃいけないから、太陽神様の望むような展開にはならないよ。ドキドキわくわくはないよ。だって結末知ってるもん」
言い放てば太陽神は青ざめる。こいつバカだ。なぜ自分の言動の矛盾に今の今まで気が付かない。
『も、盲点じゃった。だが運命を見せないわけにはいかんし』
「ねぇ私太陽神様が「いつ君」作る前に言ったよね。乙女ゲーム風にしても意味ないよって。忘れたの?記憶喪失にでもなった?」
太陽神がリディアの話を忘れたのではなく、そもそも聞いていなかったことを彼女は覚えているがリディアは太陽神を鼻で笑う。彼女は苛立っていた。苛立ちが積もりに積もっていた。
だが悲しいかな。太陽神の振り切れ狂ったポジティブシンキングにリディアの意地悪は通用しなかった。
むしろリディアの言葉を聞き、名案だと太陽神は目を輝かせたのであった。
『そうじゃ!記憶喪失!リディアよ、お主にちぃっと現世で記憶喪失になってくれんかの?そうすれば、わしは神として光の巫女に運命を見せたわけだから咎められない。リディアも誤って記憶喪失になってしまったために仕方がないねで済む。わしはリディアのリアル乙女ゲーム転生物語を見ることができる!バッチグー!』
「…。」
リディアが無言で床を叩いたのは言うまでもないだろう。
「アホかぁ!そんなことして運命が狂ったらどうするのよ!確定された運命とかどうするのよ!私が運命通りに生きなきゃこの世界の平和は保たれないんでしょ!?」
太陽神の胸倉つかんでゆさぶれば、彼は仮面の下でのほほんと笑う。
『それはそれ、これはこれ。リディアが記憶喪失になったらお主は運命通りに生きてはくれんかもしれん。でもさぁそうなるとさぁ、お主がどんな行動とるかわからんじゃーん。わしがドキドキわくわくできるじゃーん!』
「世界は神様を中心に回っているわけじゃないんだからね!そんな都合のいいこと起きないから!」
そうだ。その通りだとリディアは荒ぶる心を落ち着かせる。
世界は光の巫女である自分を中心に回っている。リディアが運命通りに生きている限り、他の運命は変わらない。記憶喪失になることなど万が一にもないのだ。
そのことに気が付いたからなのか、太陽神もしょんぼりと肩を下げていた。かわいそうとかは思わない。思う訳がない。
「もう疲れたから、私行くよ」
リディアはこれから母の胎動を出るという大仕事があるのだ。
これが最初で最後の母との触れ合いになる。気を引き締めていきたかった。
それがわかったのか。太陽神も茶化すことなく真面目にうなずいた。
『10年後、儀式を受けに来るのを待っておるぞ。あ、そうだ。お主に餞別をやろう』
「は?」
太陽神がリディアの額をツンとつついた。
とたん、さきほどとは少し異なる記憶が脳内をかけめぐる。
「…なに、これ」
『1回目のお主の記憶じゃ。映像だけではなく感情込みのな。実はこの世界2回目なの。お主の未来の旦那様ってば、お主が死ぬ運命を受けいれられなくて時を遡り戻ってきたんじゃぞ~。フゥ~、やけるねぇ。片方だけ記憶があるのは不利じゃろうし。お主の父親と精霊も記憶持っておるからの~、きっと各々リディアの死の運命を変えようとして妨害してくるじゃろう。けど、ま、頑張ってのぉ』
「ちょ、待っ、このクソ神~っ!もっと早くにこのこと教えろヤァアアア!」
リディアはガバっとベッドから起き上がった。
腹筋が大運動をしたためものすごく痛む。だが痛みよりもなによりも、
「なんか悪夢を見た気がした」
イライラがおさまらないリディアは、八つ当たりをするためにクラウスの部屋にのりこんだのであった。
数分後、ベッドの中でぐっすりと眠っていたクラウスは上半身への突然の衝撃に(リディアが上からのっかった)息が止まりかける。
とりあえず現在わかっていることをまとめると、
1回目。リディア誕生前、自分の運命を知る。神様が運命を乙女ゲーム風にしやがった。リディア激おこ。
↓
1回目。リディア運命通りに死ぬ。
1回目。リカ、リディアが死ぬの認めない。時遡る。
↓
2回目。リカ1歳。1回目の世界の記憶と魂が2回目リカの魂と融合。リカ、クラウス、時の精霊が、1回目リカの記憶を見る。
2回目。同時刻、リディア誕生前、自分の運命を知る。神様が運命を乙女ゲーム風にしやがったリディア激おこ。プラスで、リカが運命認めず1回目の世界の記憶を所持して戻ってきた、父さんもその記憶を見た、なにしてくれとんじゃい!
↓
2回目。なにか理由があって、リディア6歳以前の記憶を失う。しかし前世の記憶は失わず。乙女ゲーム「いつ君」の記憶を所持。
2回目。同時刻、アリス、前世の記憶と「いつ君」の記憶を所持。
↓
2回目。光の巫女が運命通りに生きれば世界は滅亡しない。え。記憶ない場合はどうなるの?ていうか「いつ君」の世界に転生したわけじゃないの!?←NOW
と、なります。
リディアはたしかに異世界転生したものの、別に乙女ゲームの世界に転生したというわけではなかったのでした。この物語を書き始めた当初はただの乙女ゲームヒロインに転生だったはずなのに、どうしてこうなったのか作者にもわかりません。泡を吹きそうです。
まあそこは置いておき、ではなぜリディアとアリスは「いつ君」の世界に転生したと思い込んでいるのかという話はたぶん、魔法使い見習い編の後半くらいでわかるかな?って予定です。




